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授業の内容(Course Description) |
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この秋学期の財政政策論 II では、現実の日本の地方財政における、個々の歳出項目について述べる。その際に、国の財政における、個々の歳出項目との関連において述べることにする。それと言うのも、日本の地方財政は、中央つまり国の財政と、密接に関連しているからである。誤解を恐れず、敢えて言えば、国の財政の理解のためには、そして、ためにも、地方財政の理解は、必要不可欠なのである。
例えば、3大健保のうちの1つの国民健保事業は、国の補助を受けて市町村が行なっている。医療費のうち自己負担分について公的負担を行う、老人保健医療制度も、国の補助を受けて、その窓口業務は、地方公共団体が行っている。道路や河川には、国が管理するものと並んで、都道府県なり市町村が管理するものがあり、その際に、国から補助を受けている。下水道事業や公営住宅は地方が行っている事業であるが、それは国からの補助によって行われている。義務教育は、市立・町立・村立の小学校・中学校で行われているが、国からの補助によって行われている。
このように、日本の地方財政は、国の財政と密接不可分なのである。そして例示したことから明らかなように、地方財政は、個人の生活と密接に関係している。地方財政が、国の財政と密接不可分ということから、結局、地方財政は、個人の生活と、国の財政との関係を明らかにするものである、ということになる。国民と財政の関係を明らかにするものである。
このような観点から講義することにする。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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学生の皆さんは、卒業して社会に出たとき、仕事の上において、或いは、広く人生において、様々な場面に遭遇する。それらの場面それぞれを、臨機応変に分析でき、対策を立てられるようにする。原因と結果、目的と手段などを明らかにし、対策を立てられるようにする。自分のアタマで考えられるようにする。暗記では、分析できない。様々な場面それぞれを、自分のアタマで、考えて、判断でき、対策を立てられるようにする。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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定期試験による。講義で述べたものから出題する。出欠は取らないが、出席した方が回答し易い、そんな出題を行う。例えば、文章の穴埋め問題では、出席していない人にとっては、文章がつながらないチンプンカンプンなものであろう。出席している人にとっては、普通につながるであろう。
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4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テキスト
河野 惟隆『地方財政の研究』税務経理協会。
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5. |
学生への要望・その他(Class Requirements) |
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日々の経済現象には、原因があり、過程があり、結果があり、それに対して、対策がある。その対策が、また、因となり、果となってゆく。このように、経済現象は、繰り返す法則として、存在する。学生の皆さんには、経済学は、何よりも、経済現象を、因果関係として明らかにし、対策を立てる、学問である、と理解してもらいたい。この講義では、日本の現実の経済の中における、地方財政の因果関係と対策について述べる。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】
民生費。
【第2回】
国民健康保険事業。
【第3回】
老人保険制度。
【第4回】
土木費。
【第5回】
道路費。
【第6回】
河川費・港湾費。
【第7回】
下水道事業。
【第8回】
住宅費。
【第9回】
義務教育費。
【第10回】
衛生費。
【第11回】
商工費・農林水産業費。
【第12回】
警察費・消防費・災害復旧費。
【第13回】・【第14回】
地方公営事業。
【第15回】
秋学期のまとめ。
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