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授業の内容(Course Description) |
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暫定税率が政治問題化している。この税率は揮発油税に関するものである。揮発油つまりガソリンには税が課せられている。その税率には通常の税率の上に、暫定的に上乗せして税を課しても良いことになっている。その上乗せ税率が暫定税率である。この揮発油税によって道路が建設されている。国道・県道・市道は、この揮発油税によって建設されている。したがって暫定税率は、日本の財政の一部である。しかも重要なものの一つである。 数年前には、高速道路のあり方が政治問題化され、今後、建設予定の高速道路は赤字が必至なのでその建設は凍結され、道路公団の民営化が実現された。時を同じくして、郵便貯金のあり方も政治問題化して、国会議員の選挙の際に“刺客”が送り込まれ、結局、郵貯は民営化された。このようになったのも、高速道路と郵便貯金とは一体化していたからである。つまり、国道・県道・市道は揮発油税によって建設されていたのに対して、高速道路は郵便貯金で建設されているからである。もちろん、この高速道路と郵便貯金は日本の財政の一部、しかも重要な一部である。 社会保険庁が何かと批判されている。しかし基本的に論ずべきは、高齢化少子化の中で、高齢者の年金・介護・医療を如何にするか、他方、子育て・義務教育を如何にするか、ということである。他に、技術革新、石油・原子力発電などエネルギー、中小企業、食糧品確保、貿易保険、途上国援助なども日本の財政である。 講義では、これら個別の問題について述べると同時に、財政全体の問題つまり税と国債についても簡単に述べる。ただ、本講義では、国の財政支出について主として述べ、税ならびに地方財政の詳細は他の講義で述べる。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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学生の皆さんは、卒業して社会に出たとき、仕事の上において、或いは、広く人生において、様々な場面に遭遇する。それらの場面それぞれを、臨機応変に分析でき、対策を立てられるようにする。原因と結果、目的と手段などを明らかにし、対策を立てられるようにする。自分のアタマで考えられるようにする。暗記では、分析できない。様々な場面それぞれを、自分のアタマで、考えて、判断でき、対策を立てられるようにする。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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定期試験による。講義で述べたことから出題する。出欠は取らないが、出席した方が回答し易い、そんな出題を行う。例えば、文章の穴埋め問題では、出席していない人にとっては、文章がつながらないチンプンカンプンなものであろう。出席している人にとっては、普通につながるであろう。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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河野 惟隆『財政投融資の研究』税務経理協会。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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日々の経済現象には、原因があり、過程があり、結果があり、それに対して、対策がある。その対策が、また、因となり、果となってゆく。このように、経済現象は、繰り返す法則として、存在する。学生の皆さんには、経済学は、何よりも、経済現象を、因果関係として明らかにし、対策を立てる、学問である、と理解してもらいたい。この講義では、日本の現実の経済の中における、国の財政支出の因果関係と対策について述べる。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 国の財政 【第2回】 予算編成 【第3回】 一般会計予算の歳入 【第4回】 一般会計予算の歳出 【第5回】 建設国債(その1) 【第6回】 建設国債(その2) 【第7回】 赤字国債 【第8回】 財政投融資の原資 【第9回】 財政投融資の運用(その1) 【第10回】 財政投融資の運用(その2) 【第11回】 道路の財政 【第12回】 鉄道の財政 【第13回】 住宅の財政 【第14回】 他の公共事業関係費 【第15回】 春学期のまとめ
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