Web Syllabus(講義概要)

平成21年度

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ソフトウェア設計特講 大林 千一
選択  2単位
【経営学専攻】 09-1-1110-0672-01

1. 授業の内容(Course Description)
 経済・経営に関する研究や実務においては、Excelをはじめとする既製のソフトウェアが用いられることが大半である。しかし、コンピュータをより高度に活用しようとするとき、それらのソフトウェアではカバーしきれない処理が生じる場合などは、自らプログラムを作成する方が効率的な場合も多い。また、既製のソフトウェア自体にも、例えばExcelにおけるVBAのように、プログラム機能が内蔵されているものが多く、プログラミングの知識が応用可能な場合がしばしばである。そこで、この授業では、受講者が研究・実務においてコンピュータを高度に利用できる能力を向上させることができるように、C言語をプログラム言語の例として取り上げながら、ソフトウェア設計に関する基本事項を学ぶ。また、経済・経営に係る研究・実務に有用ないくつかの既製ソフトウェア等についても、その概略を学ぶ。授業は実際にパソコンを用いて、解説と演習を取り混ぜながら進めることを予定している。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 プログラムとアルゴリズムに関する基本的事項ついて理解するとともに、C言語などを用いて実際のプログラム作成ができるようにすることを目標とする。また、主要な既製ソフトウェアについて、その概要を知り、研究や実務に適切に活用できるようにすることも目標とする。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 出席状況、課題への取り組み状況などを総合的に評価する。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 テキストとしては、柴田望洋『新版 明解C言語 入門編』(ソフトバンククリエイティブ)を使用する。ただし、このテキストで授業の内容のすべてをカバーするわけではない。なお、C言語に関する他の解説書を持っている場合はそれを使用してもよいが、授業においては上記のテキストを参照する。
 参考書としては、柴田望洋『明解C言語によるアルゴリズムとデータ構造』(ソフトバンククリエイティブ)と矢沢久雄著・日経ソフトウェア監修『プログラムはなぜ動くのか 第2版』(日経BP社)を挙げておく。
5.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 例えばExcelがあまり苦労なく利用できるなど、コンピュータの使用経験が一定程度あることが必要である。プログラム作成、既製ソフトウェアの操作などの演習が多いので、自分のパソコンにもC言語のコンパイラのインストールなど、必要な環境を構成する必要がある。無償で利用可能な、コンパイラその他必要なソフトウェアについては、授業の中で紹介する。
6.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 準備(1)授業の進め方、コンピュータの基本構成とプログラムの役割、プログラム言語の種類、コンパイラ、テキスト・エディタやCコンパイラの準備など
【第2回】
 準備(2)エンドユーザー向けプログラム、ファイルとディレクトリ、OSの役割、コマンドプロンプトなど
【第3回】
 C言語を例としたプログラム作成の基本(1)簡単なプログラムの例、演算と型
【第4回】
 同(2)プログラムの実行の流れのコントロール、配列
【第5回】
 同(3)関数、データの型
【第6回】
 同(4)ポインタ、文字列
【第7回】
 同(5)ファイル処理など
【第8回】
 同(6)アルゴリズムの例
【第9回】
 同(7)アルゴリズムの例(続き)
【第10回】
 Windowsにおけるプログラミング
【第11回】
 ExcelとVBA
【第12回】
 テキストなどの処理とHTML、XMLなど
【第13回】
 統計解析ソフトウェア(Rなど)
【第14回】
 その他の有用なソフトウェア(GIS用ソフトウェアなど)
【第15回】
 まとめ