1. |
授業の内容(Course Description) |
|
この授業では、できるだけ実際の経済統計を使いながら、経済データの分析において多用される回帰分析を中心とした計量経済学的な統計分析手法を学んでいく。実際の統計的分析においてコンピュータの利用は不可欠となっているため、この授業においても可能な限りパソコンを用いた形で進めていくことを予定している。統計分析のためのソフトウェアとしては、Excelに加え、最近利用者が増えてきているRを利用することを予定している。授業では、手法の簡単な解説と、パソコンを用いての練習・演習を中心に進める。実際のデータに対し、どのような手法を用い、結果をどう解釈すればよいのか、受講者とともに考えながら進めていきたい。
|
2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
|
経済分析で多用される回帰分析を中心とした計量経済分析的方法について理解し、自らコンピュータ・ソフトウェアなどを用いて、実際のデータに適切な手法を適用できるようにすることを目標とする。
|
3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
|
出席状況、演習・課題等への取り組み状況などを総合的に評価する。
|
4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
|
テキストとしては、秋山裕『Rによる計量経済学』(オーム社)を使用する。
経済データの分析に主眼を置いた統計学の基本的事項を少し詳細に学ぶための参考書として、刈谷武昭・勝浦正樹『統計学 第2版』(東洋経済新報社)を挙げておく。また、実際の経済データを用いた分析例が多く載っている参考書として白砂堤津耶『例題で学ぶ 初歩からの計量経済学 第2版』(日本評論社)、計量経済学の基本事項を解説した参考書として山本拓『計量経済学』(新世社)を挙げておく。
|
5. |
学生への要望・その他(Class Requirements) |
|
学部レベルの統計学の知識を(基本統計量の算出、確率の考え方、推定・検定の考え方など)、ある程度有していることが必要である。ただし、授業の中でもそれらについては、必要に応じて簡単に復習する。また、例えばExcelがあまり苦労なく利用できるなど、ある程度コンピュータ使用経験のあることが望ましい。授業では、Excelのほか、統計解析用ソフトウェアであるRの利用も予定している。Rのインストール方法などは、授業の中で紹介する。
|
6. |
授業の計画(Course Syllabus) |
|
【第1回】
授業の計画、使用するソフトウェアなど
【第2回】
統計学の基本的事項の復習
【第3回】
計量経済分析について
【第4回】
最小2乗法による直線の当てはめと回帰直線
【第5回】
回帰直線の当てはまりのよさと決定係数
【第6回】
単純回帰モデルと標準的諸仮定、最小2乗法による推定量の性質
【第7回】
最小2乗法による推定量に関する検定
【第8回】
推定・検定結果の評価、予測
【第9回】
自己相関について
【第10回】
不均一分散について
【第11回】
重回帰モデル
【第12回】
重回帰モデルにおける多重共線性の問題
【第13回】
F検定と構造変化
【第14回】
同時方程式モデルについて
【第15回】
まとめ
|