Web Syllabus(講義概要)

平成21年度

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日本の財政 II
(財政学 II)
戸恒 東人
選択必修  2単位
【経済】 09-1-1110-1589-06

1. 授業の内容(Course Description)
 1.この講義は、わが国財政(税制を含む)の全体像を分かりやすく示すとともに、わが国経済社会の歴史的背景及びわが国の産業金融の現況をも十分に示すことによって、学生諸君の理解の助けとなるようにしたい。講義は春期において、財政制度の仕組み、国の歳入・歳出の現状、大量の国債を抱いた財政の厳しさ、更に主要な経費の中から、社会保障費、地方財政、公共事業対策費、防衛関係費、経済協力費等についてその内容を勉強してきた。
 2.秋期においては春期に引き続き、中小企業対策費、エネルギー対策費、農業関係経費等、国民生活により身近な経費について、理解を深めてゆくとともに、国庫金制度、国有財産制度など通常の財政学の講義ではあまり触れられない分野についてもその内容を勉強してゆく。また国債の大量発行に伴い重要となる国債管理政策についても研究する。更にわが国の税制の詳細について講義を進め、わが国の租税制度の歴史をはじめ、所得税、法人税、その他の主な税についてその概要と、それぞれの税に関する基礎理論を学ぶことを考えている。
 3.この講義を通じて私が考えていることは、例えば日本経済新聞や経済専門誌を読むときにもそれほど苦痛を感じることのないようなレベルまで学生諸君の財政に関する理解力を高めたいということである。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 わが国の財政制度について、新聞や経済専門誌に書かれた内容を容易に理解出来るようにする。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 成績の評価は、講義内容の理解度を見るため講義への出席および講義時間内での小テストを重視する。そのため小テストで40%、期末試験で60%の割合とする。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 テキストは、戸恒 東人著『転換期の財政』(大蔵財務協会)を教科書として毎回使用する。小テストおよび期末試験も主にこの教科書から出題するので、必ず持参して講義を受けること。
5.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 講義は、テキストを中心に進めるが、財政は時々刻々と状況が変化しているので、その時々の財政に関する時事問題についても言及して講義することがある。そのため、テレビや新聞等の財政に関するニュースや解説についても大いに関心を持って講義に臨んでほしい。
6.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
  秋期の講義の進め方のガイダンス。
【第2回】
 第十五章中小企業対策費 中小企業金融について
 第十六章エネルギー対策費 資源開発と環境問題
【第3回】
 第十七章農林水産関係予算 食糧自給はいま
【第4回】
 第十八章その他の事項経費 文化予算は
【第5回】
 第十九章国庫金制度 日銀の役割
【第6回】
 第二十章国有財産 物納財産の処分と公務員宿舎
【第7回】
 第二十一章国債管理政策 国債の発行・消化・流通・償還の問題
【第8回】
 第二十二章わが国の税制 税制の歴史と税の基礎知識
【第9回】
 第二十三章所得税の概要 所得の概念及び税額控除項目等について
【第10回】
 第二十三章所得税の概要 税額の計算について
【第11回】
 第二十四章法人税の概要 交際費課税など
【第12回】
 第二十五章その他の主な税の概要 相続税・贈与税、消費税
【第13回】
 第二十六章国税の執行機関 税務署の役割、脱税と税務査察の実態
【第14回】
 第二十七章関税の仕組み 税関の役割
【第15回】
 第二十八章これからの予算制度の改革について
 期末試験のガイダンス