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授業の内容(Course Description) |
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旧ソ連地域における経済発展について、ザカフカスを中心に旧ソ連構成諸地域の経済発展を比較して発展のタイプを解明し、地域間の格差問題の克服の状況を明らかにする。 市場経済への道を歩むザカフカス諸国や中央アジア諸国は、旧ソ連時代の経済発展の結果として形成された産業構造を所与の前提として、1990年代初頭から産業の再編に取り組むことになった。そこで、ロシアの植民地として遅れた産業を特徴としていたこれらの地域が、ソ連時代にどの様な経済発展を経験したのかを考察することによって、その結果形成された産業構造の諸類型を明らかにし、これら地域の現代経済発展の課題を探る。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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旧ソ連時代の地域経済開発政策と、その下でのザカフカスや中央アジアの経済発展について、明確な理解を持つことを目標とします。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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期末試験で評価します。評価に際しては出席状況を考慮します。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テキストは使用しません。毎回授業の概要と資料を配付し、必要に応じて参考文献を紹介します。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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ザカフカスと中央アジアは、民族問題を抱え不安定な地域であり、その平和的発展に対する我が国の貢献が国際的に期待されています。また豊富なエネルギー・資源を持つ地域として、我が国のエネルギー安全保障の面からも関心が持たれるところです。これらは日本から遠い感じがするかもしれませんが、意外と身近な地域です。我が国の将来のためにも、積極的な関心を持って欲しいと思います。率直な質問を歓迎します。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 オリエンテーション 【第2回】 ザカフカス・中央アジア概観─その1 【第3回】 ザカフカス・中央アジア概観─その2 【第4回】 19世紀末から1920年代初頭建国時の経済状況はどんなだったか? 【第5回】 社会主義工業化の時期(1926年~1930年代末)におけるザカフカス経済発展の概観 【第6回】 戦時期(「大祖国戦争」期)におけるザカフカと中央アジアの経済発展の比較 【第7回】 戦後復興期の両地域の経済発展の比較 【第8回】 1950年代後半(第6次5カ年計画期)から1980年代半ばまでの両地域の経済発展の比較 【第9回】 1956年時点におけるザカフカスと中央アジアとロシアの経済発展水準の比較 【第10回】 1981年ソ連共産党第26回党大会における民族共和国間の経済格差是正・経済発展水準均等化の達成宣言は真実か? 【第11回】 旧ソ連諸地域の経済発展の諸類型と地域間経済連関の解明 【第12回】 ソ連崩壊後のNIS諸国の経済連関の状況 【第13回】 製品別貿易依存度で見る経済関係 【第14回】 輸出結合度で見る地域経済関係 【第15回】 まとめ
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