Web Syllabus(講義概要)

平成21年度

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簿記論特講 II 石原 裕也
選択  2単位
【経営学専攻】 09-1-1120-0678-18

1. 授業の内容(Course Description)
 従来,企業会計は複式簿記と密接な関連をもってきた。しかし,ここ数年,わが国企業会計は会計ビッグ・バンといわれるほど大きな変貌を遂げてきているといわれている。そのような状況下で,複式簿記と企業会計の関係はどうなってきている,あるいは将来どうなっていくと考えられるのであろうか。本講座では,現在,簿記論に関して最も注目されている,この問題について考えることを目的とする。簿記論特講 II では,簿記特講 I で学んだ簿記論及び財務諸表論の基本的考え方にもとづいて,具体的に,新しい会計制度の中での複式簿記について考える。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 新しい会計制度の下での簿記処理を学び,そこでの複式簿記の意味と必要性を考える。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 期末レポートを80%程度,出席状況及び受講態度を20%程度で総合的に評価する。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 テキスト:菊谷,石山『新会計基準の読み方(第4版)』(税務経理協会)
 参考文献:岩﨑 健久『財務会計概説』(税務経理協会),岩﨑 健久『現代財務諸表論』(中央経済社),新田忠誓(監修)『会計数値の形成と財務情報』(白桃書房)
 また,必要に応じて資料を提供する。
5.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 知識の修得はもちろんのこと,大学院生として,そこで得た知識を生かして,自ら考えるという姿勢を常にもってもらいたい。したがって,議論への積極的な参加はもちろんのこと,自らの疑問点についての問題提起も歓迎する。
6.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 オリエンテーション
 講義の進め方,成績評価の方法などを説明する。
【第2回】
 簿記特講 I の復習
 資産負債アプローチのもとでの複式簿記の必要性について考える。
【第3回】
 研究開発費等の簿記処理の意義について学ぶ。
【第4回】
 連結キャッシュ・フロー計算書等の作成
基準1
 連結キャッシュ・フロー計算書の概観
【第5回】
 連結キャッシュ・フロー計算書等の作成
基準2
 連結キャッシュ・フロー計算書等の簿記
処理の意義について学ぶ。
【第6回】
 退職給付会計における簿記処理の意義について学ぶ。
【第7回】
 税効果会計における簿記処理の意義について学ぶ。
【第8回】
 金融商品に係る会計基準1
 金融商品会計の概観
【第9回】
 金融商品に係る会計基準2
 ヘッジ会計,複合金融商品における簿記処理の意義について学ぶ。
【第10回】
 固定資産の減損に係る会計基準1
 減損損失の認識と測定,共用資産の簿記処理,のれんの簿記処理の意義について学ぶ。
【第11回】
 固定資産の減損に係る会計基準2
 減損処理後の簿記処理,ファイナンス・リース資産の減損処理の意義について学ぶ。
【第12回】
 企業結合に係る会計基準1
 企業結合会計の概観
【第13回】
 企業結合に係る会計基準2
 持分結合の簿記処理の意義について学ぶ。
【第14回】
 変貌する企業会計のもとでの複式簿記の意義について議論する。
【第15回】
 本講座のまとめ