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授業の内容(Course Description) |
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講義は次のように構成されています、ひとつは技術者の役割とかれらの存在を前提とした技術の広がり及び産業形成について、もうひとつは特許化された技術移転に係わる企業や国家の役割についてです。前者の、技術者と産業発展、経済成長の不可欠な関係は、発展途上国が技術者養成を国家政策として重視している姿勢に、良く示されている通りですが、授業は日本の工学教育制度の成立をとりあげ、ついでその成果として技術移転による新産業が国内に形成された過程を説明していきます。技術移転の成功を企業経営に対する収益貢献のみでとらえるのではなく、産業形成に貢献したという事実からも考えることが大切です。現代でも技術者の役割は基本的に同じですが、技術の開発は特許化を前提にいっそう計画的、組織的におこなわれ、技術移転は特許取引の形で実践されています。後者は、技術が特許として国際的に移動する事実を踏まえて、政府の特許政策について説明し、さらに企業の特許管理と特許戦略に言及することにより現代の技術移転の実態と課題を理解してもらいます。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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講義では技術の開発と移転を説明するため電気等の技術をいくつか取り上げます。この説明を通して先進国、後進国における技術の広がりと新産業形成に必要な条件を理解してもらいますが、電気応用に関連した特許管理、特許戦略の説明から、技術移転の厳しい現実を考えてもらうことも講義目標です
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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小試験と期末試験の総合判定によります。
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4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
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受講生の興味、関心に応じて適宜、参考文献を紹介していきます。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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小試験は出席確認をかねています。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 講義内容の説明と授業の進め方について 【第2回】 技術移転の環境 【第3回】 後進国における技術移転の環境形成 【第4回】 開国と技術格差 【第5回】 技術排斥から移転・導入 【第6回】 技術移転と政府の役割 【第7回】 技術者養成制度 【第8回】 続き 【第9回】 電気技術の移転 【第10回】 電灯、電気機械産業の形成 【第11回】 石油化学技術移転と産業形成 【第12回】 技術移転と特許ー経営学的考察 【第13回】 特許管理と特許戦略 【第14回】 技術移転の国際的課題 【第15回】 まとめと試験
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