Web Syllabus(講義概要)

平成21年度

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経営管理論 I
(経営管理論)
別府 祐弘
選択必修  2単位
【経営】 09-1-1130-0474-03

1. 授業の内容(Course Description)
 現代企業は、その経営規模を全地球的範囲にまで拡大し、またその活動内容もいよいよ複雑化しつつある。しかもますます厳しさを増す環境、特に地球環境条件の下で、絶えざる変革に挑戦しつつ、将来に向かって継続的に事業展開してその存続を確保することが強く要請されている。このような現代企業の発展の原動力となる経営者の基本機能としての経営管理機能を解き明したい。なかでも環境マネジメントと企業戦略、その基礎としての財務管理論及び組織論について深く考究することによって、経営管理論研究のための扉を開きたい。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 期末筆記試験(持込不可)80%
 平常点20%
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 テキスト:元アメリカ合衆国財務長官 E. ソロモン著 『財務管理論』 同文舘出版。
その他に適宜プリントを配布する。パワーポイントCDやVTRも使う。
別府 祐弘・山内 暁 稿『知的財産と環境マネジメント』
帝京経済学研究、第40巻1号、2006年12月、1−45ページ。
 参考文献:別府 祐弘 稿“EcologyとEconomy―環境マネジメントとエコロジー投資信託”
『成蹊大学経済学部論集』第32巻第2号。
別府 祐弘 稿“EcologyとEconomy―EU環境賞受賞 ハルトマン社(デンマーク)のケース”『成蹊大学経済学部論集』第32巻第2号
5.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 静粛
6.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 経営者 I
  株式会社支配論
【第2回】
 経営者 II
  企業統治論
【第3回】
 経営者 III
  経営者の役割と経営管理
【第4回】
 企業目的と行動基準 I
【第5回】
 企業目的と行動基準 II
【第6回】
 企業目的と行動基準 III
【第7回】
 企業目的と行動基準 IV
【第8回】~【第15回】
 環境マネジメント
 序説:Dow Jones社による『21世紀に生き残る勝ち組み』の中の富士通株式会社と持続可能性指数
 第1章 Michael E. PorterとClass van der Lindeの所説
  1.主張の概要
  2.環境規制の役割
  3.技術革新のタイプ
  4.その他
  5.異論に対するポーター等の反論
 第2章 「Michael E. Porter等の主張」と「富士通の環境マネジメント」
 I.環境規制に応じる形でイノベーションが起こるという主張に関して
  1.富士通が直面する環境規制
   1)リサイクルに関する規制
   (1)容器包装リサイクル法
   (2)家電リサイクル法
   (3)改正リサイクル法
   (4)循環型社会形成推進基本法
   2)使用段階での規制
   (1)省エネ法
   3)調達、生産、物流段階での規制
   (1)PRTR
   (2)省エネ法
   (3)その他リサイクル関連法
  2.富士通におけるイノベーション
   1)製品リサイクルに関するイノベーション
   (1)製品開発・設計段階における環境対応
   (2)リサイクルを考慮した包装技術の開発
   (3)グリーン調達の推進
   (4)廃製品の収集・リサイクル
   2)使用段階でのイノベーション
   (1)環境にやさしい技術の開発
   (2)グリーン製品の開発
   (3)EcoVisionの開発
   3)調達、生産、物流の段階でのイノベーション
   (1)工場廃棄物減量化対策
    i.廃棄物の減量化
    ii.廃棄物の有効利用促進
   (2)化学物質の排出削減
    i.工場で使用、排出される化学物質の削減
   (3)省エネルギー対策
    i.工場、事業所などの省エネルギー技術、設備などの導入促進
    ii.省エネルギー技術、ノウハウの工場・事業所での展開
    iii.エネルギー使用状況の的確な把握方法、システムの構築
  3.環境マネジメント・モデル
    環境マネジメント
 II.イノベーションによりイノベーションの為のコストを上回る経済効果から企業に利益がもたらされるという主張に関して
  1.55億円の環境利益
  2.富士通(株)の環境会計
  3.経済的効果と環境ショック・ソリューション・モデル
 III.むすび