Web Syllabus(講義概要)

平成21年度

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危機管理論 I 志方 俊之
2群  2単位
【二群】 09-1-1210-0272-01

1. 授業の内容(Course Description)
 21世紀はニューヨークとワシントンで起きた同時多発テロで幕を落とした。本土を攻撃された米国は、ブッシュ大統領の決断によって、アフガニスタンに巣くっていたテロ・グループと、それを寄生させていたイスラム原理主義武闘集団タリバン勢力を攻撃した。また、イラクのフセイン大統領が大量破壊兵器を完全に廃棄していないと見た米国は、国連安保理の決議を迂回する形でイラクへ進攻した。我が国は人道復興支援に任務を限定して陸海空自衛隊を派遣した。テロの脅威は、ロシア、フランス、トルコ、インドネシア、フィリピン、イスラエル、アフガニスタンなど、世界中に拡散した。もし、国際テロ・グループが大量破壊兵器(化学剤・生物剤・放射能物質・核ミサイルや爆薬)を使えば、その損害は想像を絶する結果になる。大規模自然災害も大きい脅威である。阪神・淡路の大震災、スマトラ沖の大津波、米国のハリケーン・カトリーナは、その国の危機管理能力が問われる程の大被害をもたらした。本演習では、まず諸君一人ひとりの研究テーマになるようないくつかの基本的な問題を提示する。本講座では日・米・中・韓・北鮮・露の六カ国について政治・経済・外交・軍事についてリサーチを行う。諸君は、これらの中から具体的な研究テーマを選んで、個人またはグループでリサーチを行なう。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 危機の分類、災害対策基本法の対象となる自然災害による危機、人為的危機、とくに水資源、食糧、海上連絡線、国際平和維持活動、政府開発援助等に関する基礎的な知識を理解させ、新聞やテレビで紹介される各種の危機的事態の背景を理解できるようにする。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 授業への出席状況を重視する。出席率・小テスト・期末試験の成績を総合的に評価する。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 参考書 志方俊之著 『無防備列島』(海竜社) 
 参考書 志方俊之著 『日本はこのままでは生き残れない』(PHP研究所)
5.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 出席率を最重視する。講義中、不定期にワンポイント・テストを行う。
 「危機管理論 I 」を受講した者は、なるべく秋期に「危機管理論II」を受講するよう希望する。
6.
授業の計画(Course Syllabus)
以下の項目を、ほぼ1週間に一つのペースで進める。
【第1回】ガイダンスと研究テーマの参考例を提示、本人の希望聴取
【第2回】本人の希望を提示させ、共通点によって数個の研究グループに区分
【第3回】グループ毎の討議により個人の研究テーマを確定
【第4回】グループ内討議の要領
【第5回】資料収集の要領
【第6回】発表内容作成の要領
【第7回】パワーポイントを使った個人プレゼンテーションの要領
【第8回】北朝鮮の立場(政治・経済・外交・軍事)についてグループ発表
【第9回】ロシアの立場(政治・経済・外交・軍事)についてグループ発表
【第10回】韓国の立場(政治・経済・外交・軍事)についてグループ発表
【第11回】中国の立場(政治・経済・外交・軍事)についてグループ発表
【第12回】米国の立場(政治・経済・外交・軍事)についてグループ発表
【第13回】日本の対応(政治・経済・外交・軍事)についてグループ発表
【第14回】綜合討議と個人発表の実施 
【第15回】まとめ