Web Syllabus(講義概要)

平成21年度

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環境法B
(環境法)
横堀 惠一
選択  2単位
【法律】 09-1-1210-0567-02

1. 授業の内容(Course Description)
 環境問題は、現代社会の人間の営みが自然の回復力を上回る負担を環境に与えることから生じている。環境法は、このような環境への負担を和らげるための制度的な取組みである。また、環境問題の原因、影響、対応の理解には、法学以外の社会科学や自然科学・工学等の知識も係る。環境法Aでは、公害等の環境問題や取組みの歴史、環境政策の理念、政策手法、国際的取組み等環境法をめぐる諸問題を大づかみに理解したうえで、環境基本法や環境基本計画について理解することを目的とする。個別の法律条文の解釈(時として重要であるが)よりも、環境問題全般への理解をまず深めることを重視する。具体的な法律の多くについては、環境法Bで議論するが、両者が一体となって、環境法を全体的に理解することとなる。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 環境法AとBを通じて、環境問題の原因、影響や政策的な対応の必要性とともに、これらの問題への取組みの制度的対応の理由と課題について市民としての基礎的な理解を身につける。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 試験(またはレポート)の成績だけでなく、出席、質問等の授業への態度も合わせて、評価して総合的に判断する。欠席が多い学生は講義内容の理解も悪いので、不利となる。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 阿部泰隆,淡路剛久/編 『環境法』第3版補訂版 (有斐閣)
 適宜、講義資料、関連する新聞記事・評論等を配布し、または閲読を指示することがある。
 六法全書に出ていない法律を扱うこともあるが、それは適宜資料配布等で概要を説明するので、六法全書(『ポケット六法』(有斐閣)、『コンパクト六法』(岩波書店)、『ディリー六法』(三省堂)など)は持参すること。
5.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 環境法の分野での法律改正や新判例は多く、教科書の記述が古くなることもある。講義では、このような教科書に書かれていないことも補足的に説明したり、資料を配布して、わかりやすさを心がけるので、出席は重要である。出席は講義の開始時または終了時に記録する。試験やレポートの課題も講義を聴いていなければ、答えられない。遅刻や無断欠席はしないこと。分からないことがあれば、授業中または後で積極的に質問すること。テキストと六法全書は必ず持ってくること。 新聞や放送の関連報道には関心を持つこと。
6.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 講義全体の方針説明
【第2回】
 環境汚染(公害)の規制および環境保全
 大気汚染
【第3回】
 環境汚染(公害)の規制および環境保全
 水質
【第4回】
 環境汚染(公害)の規制および環境保全
 騒音と振動
【第5回】
 環境汚染(公害)の規制および環境保全
 土壌汚染・地盤沈下・悪臭
【第6回】
 環境汚染(公害)の規制および環境保全
 その他の公害(放射能と化学物質)
【第7回】
 環境汚染(公害)の規制および環境保全
 廃棄物処理
【第8回】
 環境汚染(公害)の規制および環境保全
 資源循環
【第9回】
 環境汚染(公害)の規制および環境保全
 環境刑法
【第10回】
 自然文化環境保全 自然 (1)
【第11回】
 自然文化環境保全 自然 (2)
【第12回】
 自然文化環境保全 文化等
【第13回】
 地球環境保全と国内対応
【第14回】
 自然環境保全と費用負担
【第15回】
 上記の講義の予定が順調であれば、まとめと試験又はレポート作成。
 ただし、理解度によっては調整する。