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授業の内容(Course Description) |
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憲法は、国家統治の基本法であり、最高規範として法の中で最も優越する効力を有している。どのような法を学ぶにも、この憲法についての知識は不可欠である。 憲法は、その固有の意味では、国家の組織と活動に関する基本原理を定める法であるとされ、大きく分けて、国民の基本的人権の保障を定める部分と統治機構について定める部分とから成っている。 この授業では、芦部信喜著・高橋和之補訂『憲法(第4版)』(岩波書店)をテキストとして用い、その叙述の順序に従って講義を進める予定である。今学期の憲法Aの授業では、基本的人権の保障についての部分が中心となるが、憲法の意味と分類、日本国憲法の歴史、憲法の基本原理、基本的人権の原理、そして表現の自由をはじめとする精神的自由権、経済的自由権等について講義を行う。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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憲法の体系について全般的な理解を得るとともに、憲法の定める表現の自由等の基本的人権がどのように生まれ、現実にどのような具体的な状況にあるかを学ぶことを目標とする。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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定期試験の成績により評価する。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テキストとしては、芦部 信喜著・高橋 和之補 訂『憲法(第4版)』(岩波書店)を用いる。 そのほか、適宜に資料を配布する予定である。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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まず、授業に出席して講義を聴くことが、大学での勉強の第一歩である。 皆さんは、憲法については、既に、これまである程度の知識を持っているものと思うが、大学での法律学としての憲法は、これまでの知識とは異なるものがあるはずである。法律学においては、さまざまな学説の対立があり、正しい解釈は1つとは限らないということを知ってほしい。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 憲法と立憲主義 【第2回】 日本憲法史 【第3回】 国民主権の原理・天皇制 【第4回】 平和主義の原理 【第5回】 基本的人権の原理 【第6回】 人権と公共の福祉 【第7回】 私人間における人権の保障 【第8回】 包括的基本権 【第9回】 法の下の平等 【第10回】 思想・良心の自由、学問の自由 【第11回】 信教の自由 【第12回】 表現の自由 【第13回】 集会・結社の自由 【第14回】 経済的自由権 【第15回】 今学期のまとめ
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