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授業の内容(Course Description) |
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「日本文化特論IA(宗教)」に引き続き、ウィリアム・ジェイムズ『宗教的経験の諸相』を精読する。今期は第18講「哲学」より読む。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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「日本文化特論IA」に同じ。目標はきわめて地道な積み重ねの結果得られるものであり、奇抜さも表面的な面白みもない。しかしこの当たり前のことが、実は最も長く努力と時間が要求されることであり、そのかわり一度習得すれば最も応用が利き、各自の心身から離れることのない糧となることを理解して頂きたい。これは身をもって理解して頂くほかはない。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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授業中に担当する箇所に関するレポートで評価する。授業に出ていないと担当さえできないことは「日本文化特論IA」に同じ。
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4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
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プリントにて配布。英語の原文を適宜参照する。
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5. |
学生への要望・その他(Class Requirements) |
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この授業は極めてオーソドックスな読解訓練でもあるので、それに根気よく耐え、コンスタントに授業に出席することが要求される。繰り返すが、数回程度の出席で単位だけ取ることは不可能である。
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6. |
授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】・【第2回】 宗教に対する哲学の役割。宗教的真理を理性によって根拠づける試みとしての哲学。およびこの根拠づけの不可能性の自覚としての哲学のあり方。 【第3回】~【第6回】 神の存在についての「主知主義」的な証明の特色。それが生きた神であるか。またそれが本当に証明になっているか。 【第7回】~【第10回】 神の存在の目的論的証明および道徳的証明についての検討。目的性は現実状態の解釈によってどうにでもなる。 【第11回】~【第15回】 直接の宗教的経験の真理を哲学が論証することの不可能性。宗教についての科学としての哲学の有効性。しかし科学は宗教に近似的に到れるに過ぎない。
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