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授業の内容(Course Description) |
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障害児は、「子どもとしての心理的傾向と問題」と「障害に関する心理的傾向と問題」の2つの心理を持っていると考えられる。ところで「障害に関する心理的傾向と問題」には、「障害に共通する心理的傾向と問題」と「障害に独自な心理的傾向と問題」の2つの種類がある。
春期に行われる授業の「障害児の心理A」では、肢体不自由児と知的障害児と病弱児の心理についてその理解の方法と「障害児に共通する心理的傾向と問題」について論じられるが、秋期の本授業は、知的障害児を中心に肢体不自由児、病弱児、視覚障害児、聴覚障害児、発達障害児並びに言語障害児などの障害児の「障害に独自な心理的傾向と問題」に関する理解を養う。
なお、知的障害児の心理に関しては、心理特性に影響する障害の原因や脳の生理と病理について述べる。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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知的障害児を中心に、肢体不自由児、病弱児、視覚障害児、聴覚障害児、発達障害児並びに言語障害児などの障害児の「障害に独自な心理的傾向と問題」に関する理解を深め、また、知的障害児の心理的傾向に影響する障害の原因や脳の生理・病理について知ることが到達目標となる。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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試験(90%の割合)と出席状況(10%の割合)を総合して評価する。
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4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テキスト
中司利一(著)「障害者心理、その理解と研究法」ミネルヴァ書房
参考文献
梅谷忠勇・堅田明義(編著)「知的障害児の心理学」 田研出版
東京学芸大学特別支援科学講座(編)「インクルージョン時代の障害理解と生涯発達支援」日本文化科学社
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5. |
学生への要望・その他(Class Requirements) |
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テキストをよく読むこと。
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6. |
授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】
オリエンテーション、授業の目的、内容、進め方、評価方法、参考書等について
【第2回】
「知的障害児を中心とした障害児の独自な心理的傾向と問題」
1.知的障害児
(1)知的障害児の心理的傾向と問題①
知的障害の原因
【第3回】
(2)知的障害児の心理的傾向と問題②
脳の生理と病理
【第4回】
(3)知的障害児の心理的傾向と問題③
知的障害児の知的機能について
【第5回】
(4)知的障害児の心理的傾向と問題①
知的障害児の性格行動について
【第6回】
(5)知的障害児の心理的傾向と問題②
知的障害児の分類と心理的指導について
【第7回】
2.肢体不自由児
(1)肢体不自由児の心理的傾向と問題①
肢体不自由児の知的機能と性格行動
【第8回】
(2)肢体不自由児の心理的傾向と問題②
脳障害性肢体不自由児の心理特性
【第9回】
3.病弱児
病弱児の心理的傾向と問題
入院と病弱児の心理
【第10回】
4.視覚障害児
視覚障害児の心理的傾向と問題
聴覚による手がかりと障害物知覚など
【第11回】
5.聴覚障害児
聴覚障害児の心理的傾向と問題
聴覚障害児のパーソナリティなど
【第12回】
6.その他の障害児
(1)発達障害児の心理的傾向と問題①
広汎性発達障害
【第13回】
(2)発達障害児の心理的傾向と問題②
学習障害と注意欠陥・多動性障害
【第14回】
(3)言語障害児の心理的傾向と問題
言語障害児の心理特性
【第15回】
授業の振り返りとまとめ
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