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授業の内容(Course Description) |
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前期の授業目的と同じく、「日本の軍隊と事変・戦争」に関する講義を行う。日本陸海軍の生い立ち並びに日本歴史上の主要な「事変」や「戦争」に対し、日本の大きな政治勢力であった陸軍、海軍が、如何に係わり、如何なる影響を及ぼしたか、さらに、軍隊・軍事力とは何か等に関する理解を深める。 なお、今期のテーマは第一次上海事変以降の険悪化した日中関係、日米関係を取り上げるが、外交主導権を掌握した軍部が、如何なる考えの下に、何を行なったか、軍の役割を中心に構造的に捉えたい。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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前期同様に、学生は受講により、内政・外交のいずれ対しても歴史上大きな影響を与えてきた日本の陸海軍が如何なる展開をとげ、如何なる意味を持ったかを学ぶ。それらを通じて、「武」、「軍事力」、「軍隊」の意義と役割を功罪の両面から複眼的に観察し国家・社会・国際関係等の本質を把握することを期待する。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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前期同様に、史学専攻学生の立場から、講義参加を重視し、毎回出席を取る。前期の授業時間内にミニテストを行なうとともに、最終的にテストを行い、総合的に評価する。
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4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
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前期同様に、 ① 講義テキスト(レジュメ等)は講義の都度、提示する。 ② 参考文献は、前期に同じ。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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前期同様に、「積極進取」の気概を持ち、史学専攻学生の立場を重視し、講義に意欲をもって望んで欲しい。ことに、後期の場合は、日本の陸海軍、外務省の対外政策が、日中関係の屈曲した対立構造のもとに顕著に現われる時期であり、極力、教訓を抽出・把握することを期待する。
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6. |
授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 上海事変(第二次)勃発の因果関係(居留民保護、大山事件から第二次上海事変へ) 【第2回】 支那事変全面拡大の構造と中国 【第3回】 日中戦争の拡大と陸軍 【第4回】 日中戦争の拡大と海軍 【第5回】 事変の展開と近衛第一次声明 【第6回】 事変の展開と近衛第二次、第三次声明 【第7回】 事変の展開と和平工作(汪兆銘工作等を含む) 【第8回】 事変の展開と英米列国(国際連盟を含む) 【第9回】 事変泥沼化の構造 【第10回】 三国同盟問題、大東亜共栄圏構想等 【第11回】 太平洋戦争開戦経緯(1) 【第12回】 太平洋戦争開戦経緯(2) 【第13回】 第一段作戦期(ハワイ真珠湾作戦からインド洋作戦) 【第14回】 第二段作戦以降(珊瑚海海戦以降終戦まで) 【第15回】 軍隊から見た満州事変から支那事変の総括
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