Web Syllabus(講義概要)

平成21年度

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社会調査法 II 池 周一郎
必修  2単位
【社会】 09-1-1350-0028-06

1. 授業の内容(Course Description)
 社会調査法 I では、社会調査を実施する知識を主に講義したが、社会調査法 II ではそれに引き続き、サンプリング及び実施された調査の集計と分析に関して講義する。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 社会調査特に調査票調査の設計・実施と集計・分析に関する基礎的な知識の習得をめざします。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 試験の得点60%と出席点40%で評価する。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 テキスト:大谷 他編 著『社会調査へのアプローチ』(第2版) (ミネルヴァ書房)
5.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 出席して静かに講義を聞いてノートを取ってもらいたい。社会調査法 I の履修がいちおうの前提となります。わからないことはそのままにしないですぐに質問に来てください。ノートを取って講義内容を理解していく姿勢が必要です。
6.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 社会調査の設計と仮説
  仮説を立てて調査する 仮説とは何か。理論命題と作業仮説と指標
【第2回】
 調査票とは何か
  調査票の成り立ち
【第3回】
 全数調査と標本調査
  全数調査と標本調査を比較しその得失を論じる。調査の精度
【第4回】
 サンプリングの重要性
  サンプリングの重要性をアメリカ大統領選の予測の歴史から検討する
【第5回】
 無作為抽出法と有意抽出法
  無作為抽出法と有意抽出法の違いを理解させる
【第6回】
 無作為抽出法と標本誤差
  単純ランダム・サンプリングによる標本誤差と系統的抽出法の具体的手順
【第7回】
 空間的に広範に分布する大規模な母集団に対する方法
  多段抽出法と層化抽出法 RDD(Random Digit Dialing)
【第8回】
 調査票配布・回収方法のアラカルト
  郵送法、留置き法、集合調査法
  面接法、電話調査法、Webページの得失
【第9回】
 調査方法の選択
  クロスセクショナル調査法、パネル調査法、繰り返し調査法
【第10回】
 調査票の設計
  調査項目の列挙と先行研究へのリファー、検証の目標設定
  サブクエスチョンの設定。項目のスリム化の必要性
【第11回】
 調査票の作成 ワーディング 回答選択肢の選択
  ワーディングの留意点(ダブルバーレル質問、キャリーオーバ効果等)
  単一選択、多肢選択、スケール、自由回答等の各形式をコーディングを意識して選択させる
【第12回】
 社会調査の実施
  調査票の回収時の留意点
  ダブル・チェックの必要性と低回収率が系統誤差を大きくすることを理解させる
【第13回】
 集計作業
  エディティングとナンバリング、有効標本数の確定・有効回収率
  コーディングとデータ・フォーマット 単純集計とクリーニング
【第14回】
 分析
  基本的な集計作業
  統計ソフトの選択、単純集計表、クロス集計表の作成
【第15回】
 報告書の作成
  報告書の作成と次なる調査に向けて