1. |
授業の内容(Course Description) |
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知覚・認知・記憶・感情など種々のレベルの心理現象は、外部情報をとらえる感覚器と千数百億の神経細胞から構成される脳の働きが生物学的基盤となり、さまざまな生体現象として現れる。生体に現れるそうした現象を記録することにより、精神活動は客観的に評価することができる。神経・生理心理学Iでは、脳の機能解剖学の基礎と脳波を中心とした生理心理計測についてふれたが、神経・生理心理学IIでは、眼球運動・心電図・サーモグラフィ計測などを紹介し、結果の評価について概説する。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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ヒトの心の神経学的な成り立ちや生理心理的測定と評価について理解する。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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試験成績・出席状況等を合わせて、学期末に総合的に評価する。
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4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テキストは特に指定しない。『脳の探検上』『脳の探検下』 F.E.ブルーム他著 久保田競監訳(講談社ブルーバックス)、『新 生理心理学〈1巻〉』藤沢清(1巻編集)、『新 生理心理学〈2巻〉』柿木昇治(2巻編集)、『新 生理心理学〈3巻〉』山崎勝男(3巻編集)(北大路書房)および『生理心理学』岡田隆 他 著(サイエンス社)を参考にする。
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5. |
学生への要望・その他(Class Requirements) |
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学習意欲のある熱心な学生の参加を期待する。
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6. |
授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 生理心理学の歴史を講述する。講義全体の概説を行う。 【第2回】 中枢神経系および自律神経の機能解剖について基本概念を講述する。 【第3回】 各種の生理心理研究手法の特性と位置づけについて講述する。 【第4回】 眼球運動およびまばたきの記録方法について、その原理・方法・結果を講述する。 【第5回】 心拍・脈波および血圧の記録方法について、その原理・方法・結果を講述する。 【第6回】 発汗・サーモグラフィーの記録方法について、その原理・方法・結果を講述する。 【第7回】 ポリグラフの記録方法について、その原理・方法・結果を講述する。 【第8回】 筋電図の記録方法について、その原理・方法・結果を講述する。 【第9回】 バイオフィードバックについて講述する。 【第10回】 脳磁界の記録方法・結果・結果の評価について講述する。 【第11回】 機能的核磁気共鳴画像および近赤外分光法の記録方法・結果・結果の評価を講述する。 【第12回】・【第13回】 各種神経心理疾患と生理心理計測について講述する。 【第14回】 生理心理実験の流れおよびインフォームドコンセントについて講述する。 【第15回】 まとめ、講義内容に関する質疑・応答等を行う。
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