Web Syllabus(講義概要)

平成21年度

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事例検討演習 仲亀 秀実
必修  2単位
【臨床心理学専攻】 09-1-1362-1244-02

1. 授業の内容(Course Description)
 心理療法はチェスのようなもので、基本的なルールやある種の定石は書物や講義によって学ぶことができるが、それから先は書物や講義ではとても困難だとされている。実際は、継続して個人的指導すなわち個人スーパービジョンを受けるか、自分自身が心理療法を受けることが望ましいとされるが、グループスーパービジョンやケースカンファレンスも有用である。
 このようなグループでの事例検討では、もちろん現場での臨床的な当事者間のリアリティーはある程度損なわれざるを得ないが、当事者間だけでは見失いがちな客観的視点を取り戻し、視野を広げ、技法や理論・病理などの理解を深め、孤立せずに支えを得ることが可能である。これは報告者だけではなく、参加者にも有用な方法であり、まさに、心理療法家となるうえで必須のトレーニングであるといえる。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 本演習では、各受講者が実際に体験した事例を詳細に報告し、教員を含めた参加者と積極的に討論することで、心理療法の実践的なトレーニングを行っていくことを目標とする。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 報告・討論への参加を通して、各自の理解力・考察力および表現力などを総合的に判断する。出席は必須である。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 適宜呈示する。下記ホームページの大学院連絡事項も参照のこと。
 http://appsv.main.teikyo-u.ac.jp/~m-ikeda/index.htm
5.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 主に、心理臨床センターで担当した、継続して個人スーパービジョンを受けているケースを呈示することになるが、本人・保護者の了解を得ることはもちろん、守秘義務の徹底、匿名性の確保など、臨床的リアリティを確保しながらも、倫理的に充分に配慮することが必要である。
 真剣に学ぼうとしている他の院生の邪魔をしないこと(私語、携帯電話、担当時の遅刻・欠席など)。
 主体的・創造的な参加が望まれる。
 履修についてはガイダンスで連絡する。
6.
授業の計画(Course Syllabus)
 実際の演習の曜日・時限は、ケースやスーパーバイザーの関係で時間割とは異なることが多いことが予想される。
 常に掲示や連絡に注意し、バイザーとの連絡を密にとること。
 基本的には2コマずつ行う予定である。
【第1回】~【第30回】
 報告・討論