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授業の内容(Course Description) |
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本講義では「現代」中国政治史を1919年から1949年までの30年間(中華民国時期)に限って紐解く。1919年は五四運動と称される大衆的な反日愛国運動が巻き起こった年で1949年は中華人民共和国(今日の中国)が成立した年である。辛亥革命によって誕生した中華民国では、五四運動を契機に大衆がその政治社会の主役の座へと登り始め、歴史は大衆の時代たる現代へと漸次変化していった。この過程で、大衆の爆発的なエネルギーを取り込む形で中国国民党と中国共産党が結成され、両党が時に連合協力し時に分裂抗争しながら複雑な現代史を織り上げていく。国共関係は第二次大戦後険悪化しついに1946年両者の間に内戦が始まった。戦いは共産党の勝利に終わり1949年10月中華人民共和国が生まれた。一方、敗れた国民党は台湾に逃れ中華民国を維持した。今我々が知っている中国と台湾の関係はここに生まれた。本講義で扱う30年間は今日の中国・台湾情勢が形成される前段階に当たる。また、この30年間はアジア進出を企図した我が国が中国に様々な形で接触し、今日の対日イメージに繋がる原型が中国民衆の間に形成された時期でもある。本講義では、当時の中国と日本の接触についても言及する。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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成績評価方法(Grading Policy) |
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期末テスト100%
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テキスト:授業中にプリントを配布する。 参考文献:家近 亮子 編 『中国近現代政治史年表』(晃洋書房)
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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ともかく学問的関心を抱く者に履修してほしい。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 授業ガイダンス 【第2回】 五四運動 ―反日愛国運動の噴出・中国現代史の幕開け― 【第3回】 中国国民党・中国共産党の結成 【第4回】 第一次国共合作―反軍閥勢力の結集― 【第5回】 合作下の国共対立 【第6回】 国共分裂―第一次国共合作の崩壊― 【第7回】 北伐の完了と蒋介石指導体制の形成 ―反蒋勢力・共産勢力との闘争― 【第8回】 満州事変の衝撃 【第9回】・【第10回】 第五次囲剿戦と「長征」 ―共産党の敗退と再生― 【第11回】 抗日気運の興隆と国共関係の変化 ―第二次国共合作への道程― 【第12回】 日中戦争 【第13回】 国共内戦 I ―内戦の勃発と国民党の攻勢― 【第14回】・【第15回】 国共内戦II ―共産党の反攻と勝利・中華人民共和国の成立―
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