1. |
授業の内容(Course Description) |
|
本講座は楷書の古典臨書を中心に展開する。楷書は小・中学校の書写教育で基本となっている書体である。また今日の社会での通行体といってよい。日常生活の中でよく目にする活字は、楷書体に属し、整然とはしているが、それ自体は全く無表情である。ところが、毛筆による文字は、一口に楷書という枠でくくっても、実に豊かな表情をしている。
書道における楷書は時代によって美意識が異なり、その表現方法はさまざまであるが、古典とは悠久の歴史を経て、各時代の人々がすばらしいと認めてきたものこそ古典と呼ぶにふさわしいものであるといえよう。古典を学ぶことによって、形象の美しさだけでなく、力強さや雄大さ、鋭さ、繊細さなど実にいろいろな要素を感じ取り、またそれを表現するための技法を習得することができる。
ここでは中国唐時代の、孔子廟堂碑、建中告身帖を臨書する。
|
2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
|
孔子廟堂碑からは温雅な表現技法を、多宝塔碑からは重厚な表現技法を習得し、臨書力を向上させることを目標とする。
|
3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
|
授業ごとの作品提出による平常点(含ノート)と、出席点によって評価するが、特に出席を重視する。
|
4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
|
必要に応じてプリントを配布する。
|
5. |
学生への要望・その他(Class Requirements) |
|
書道用具(筆大小、墨、硯、紙)必携
資料を貼りこむ為のノート(縦書き)を用意する。(ノートは評価の対象になります)
|
6. |
授業の計画(Course Syllabus) |
|
【第1回】
授業の内容、進め方について
【第2回】
用具用材と楷書の基礎技法について
【第3回】
古典の臨書とは
孔子廟堂碑の臨書①
【第4回】
孔子廟堂碑の臨書②
【第5回】
孔子廟堂碑の臨書③
【第6回】
孔子廟堂碑の臨書④
【第7回】
孔子廟堂碑の臨書⑤
【第8回】
多宝塔碑の臨書①
【第9回】
多宝塔碑の臨書②
【第10回】
多宝塔碑の臨書③
【第11回】
多宝塔碑の臨書④
【第12回】
多宝塔碑の臨書⑤
【第13回】
古典を基にした楷書の創作
【第14回】
作品集作成、ノート提出
【第15回】
総まとめ
|