Web Syllabus(講義概要)

平成21年度

ひとつ前のページへ戻る 教授名で検索

演習 I 高梨 和紘
選択  2単位
【経済】 09-1-1110-1895-01

1. 授業の内容(Course Description)
 私のゼミでは、発展途上諸国の経済社会について、いろいろなことを学ぶことを目的にしています。例えば、発展途上国の経済社会には「貧困」という憂鬱なイメージが付きまといますが、「リッチ」な経済社会に身を置く私達は、「貧困」から逆に多くのことを学ぶことができるのかもしれません。そこには私達が失いかけている大事な何かが、未だに残されている気がします。それを見つけることができれば、それを手掛かりにしてわれわれの日々の暮らしをもっとましなものにすることができるかもしれません。その意味で、発展途上国は決して哀れな存在としてではなく、むしろ相互に学び合うことのできる我々のパートナーとして協力し合うことができます。ゼミでは、発展途上国に関する多種多様なテーマのうちから諸君の関心をひくものを選び、それについて自由に考えを出し合って、当初は素朴で浅い自分の意見であっても、それを次第にしっかりとした厚みのあるものに鍛えていく練習を行いたい・・・それが演習の目的です。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 すでに触れたようにゼミの目的は、発展途上国に関係する多くのテーマの中から疑問のあることがら、もっと知りたいことがら等々を自由に選び、担当教授の助言を参考にしつつ仲間同士で議論を深め、自分の思考力を鍛えていくことです。実はテーマを選ぶこと自体も、容易なことではないのです。また、筋道を立てて自分の考えを組み立て行くことも簡単ではありません。仲間同士でそれぞれの着想、発言内容、発言方法の良いところ、改善の余地があるところをチェックし合い、それぞれが説得力ある主張ができるようになることを目指します。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 ディスカッションのためのテーマの設定準備、また発言の状況、レポート等によって総合的に評価します。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 新聞記事、雑誌記事、テレビ版組、NGO活動の経験等々。
 高梨 和紘(編著)『開発経済学−貧困削減から持続的発展へ』慶應義塾大学出版会、2005.
 その他
5.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 開発途上国の経済社会に問題意識を持ち、仲間と語り合うことが好きな学生を受入れます。
 また、テレビの途上国ドキュメンタリー放送のチェックや録画、新聞、雑誌の切り抜き等々をいとわずに行い、話し合いのテーマの準備に献身的に努めて欲しいです。
6.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 お互いの問題関心を知り合うためのディスカッション
【第2回】
 テーマの選び方、話し合いの形式について検討
【第3回】・【第4回】
 担当教授から実験的にテーマ提供、ディスカッション
【第5回】~【第11回】
 参加者からの提供テーマを材料に、ディスカッション
【第12回】~【第14回】
 それぞれ関心あるテーマについてレポート作成
【第15回】
 レポートの発表と講評