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授業の内容(Course Description) |
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比較産業論特講Iに引き続き、産業活動を分析する別の方法を学び、多様な産業の特徴を別の角度から把握することに努める。また、特講IIでは半導体産業、自動車産業、物流業をとりあげ、その発展の足取り、現在の問題を分析し、将来に向けての変容と発展の可能性を考えることともに、産業による違いを把握し、産業への理解を深める。適宜、日本以外の国(韓国、台湾、中国など)との比較も行う。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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与えられた研究課題に対し、自主的に調査研究できる能力を高める。収集した文献を読み、概要をまとめ、また統計資料の処理や分析を行い、報告書のまとめ方など実践力を養う。期末には関心ある産業を選択し、その産業に関するレポートをまとめ提出する。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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通常の授業での発言、発表などの活動状況を評価する。また適宜課題を与えレポートを提出、それを評価する。更に、期末にはレポートの提出を求め、その内容を評価する。
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4. |
テキスト・参考文献(Textbooks) |
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各種統計資料(工業統計、貿易統計、直接投資統計など)、『日本戦後産業史』(東洋経済)、『日本半導体起死回生の逆転』(東洋経済)、トヨタの新かんばん方式、その他、適宜知らせる。
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5. |
学生への要望・その他(Class Requirements) |
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前期比較産業論Iを履修していることが望ましい。産業活動に関心があり、自分で産業の分析をしたいと思っている意欲ある学生。 自分の意見を持ち、また人の意見にも関心を示し、ディスカッションできる学生。
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6. |
授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 イントロダクション。前期の授業で学んだ産業分析の手法を簡単に復習し、また、後期の授業の計画を紹介する。 【第2回】 産業の成長力(1) 工業統計表により、産業毎の成長率の違い、時代による変化をみる。その中で産業に成長産業と衰退産業があること、しかし、長く成長を維持する産業もあることなどを理解する。その理由を考える。 【第3回】 産業の成長力(2) 産業の成長を支えるものはなにか?研究開発活動と新製品の発生、競争力とは?また新しい産業の発生のメカニズムを考える。 【第4回】 日本の自動車産業の発展史(1) 戦前の発展水準と戦後の再出発。外国技術導入と国産技術 【第5回】 日本の自動車産業の発展史(2) 高度成長期の自動車産業。下請け構造と系列。 【第6回】 日本の自動車産業の発展史(3) 海外への発展。日米貿易摩擦、石油危機、海外展開。 【第7回】 日本の自動車産業の強さの分析。トヨタ生産方式。アーキテクチャ論。 【第8回】 日産、マツダの復活。世界の自動車産業。中国、韓国。アメリカ。ヨーロッパの自動車産業の特徴 【第9回】 半導体産業論(1) 世界、日本の半導体産業発展の歴史、その特徴を理解する。科学と産業の結びつき。技術革新の価格の定価、市 場拡大のサイクルの継続。 【第10回】 半導体産業論(2) 日米半導体戦争、先端技術の技術移転と韓国・台湾の半導体産業の台頭。これからの半導体産業。半導体が社会に及ぼす影響。ユビキタス社会の到来。 【第11回】 半導体産業論(3) 韓国の半導体産業の発展史と貿易構造。モジュール技術を基にする産業のキャッチアッププロセス。自動車産業との違い。 【第12回】 地域と産業活動(1) 産業構造の変化が地域経済にいかなる影響をおよぼすか?いくつかのケーススタディ。 【第13回】 地域と産業活動(2) 産業構造の変化が地域経済にいかなる影響をおよぼすか?いくつかのケーススタディ。 【第14回】 これからの産業活動。ディスカッション。 【第15回】 まとめ
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