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授業の内容(Course Description) |
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現在の世界を覆う金融危機と日本の90年代の金融危機とは多くの面で似通っており実体経済の悪化を招いているが、どのような時代でも起業や企業の再生と成長には直接金融と金融機関を通じた間接金融の双方が重要な役割を担っている。
プライベート・エクイティー・ファンドは直接金融形態で企業に必要な資金を提供するだけではなく、人も口も出すことにより企業の改革を促し、企業の復活や新たな成長をもたらす。カネボウやダイエーの再生と成長に関わっているのもプライベート・エクイティー・ファンドであり、マイクロソフト、ヤフー、スターバックス・コーヒーもベンチャー・ファンドが起業資金を出資することで成長した。
しかしながら日本ではプライベート・エクイティー・ファンドにハゲタカのように企業を食い物にして利益のみを追求する、あるいはファンドという形態が不正行為に結びつく否定的なイメージもある。
プライベート・エクイティー・ファンドが現在の金融危機の影響をどのように受け、どう対処しているのか、また機関投資家としての現場経験を伝え、次世代を担う学生諸君がファンドとは何か、ファンドが金融機能をどの様に果たし経済活性化をもたらすのかなどを正しく理解しコーポレート・ファイナンスや経営を学ぶキッカケとなることを期待する。
春期は金融を概括的に理解をした上でコーポレート・ファイナンス機能を担うプライベート・エクイティー・ファンド全般について学び、秋期はバイアウト・ファンドによる企業価値の向上と国内外のプライベート・エクイティー・ファンドや機関投資家の実際について具体例を学び、将来の企業人として、機関投資家として、またファンドの投資プロフェッショナルとしてキャリア選択を考えるキッカケを提供したい。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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新聞・雑誌などで報道されている経済情勢・企業活動・国内外のM&Aの背景を理解するのは社会人として必要不可欠だが、更にこうした問題について自ら考え、意見を述べる力をつける。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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原則として5回の授業が終わる毎に理解度を確認のため授業内小テストを行います。授業出席で50%、小テストで50%の総合評価をします。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テキスト:なし
参考文献:野口 均 著『ファンドの時代』千倉書房
松木 伸男・大橋 和彦・本多 俊毅 著『バイアウトファンド』中央経済社
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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新聞を読むことを心がけて下さい。買収・合併(M&A)は経営の選択肢であるが、プライベート・エクイティー・ファンドもM&Aのプレーヤーの役割を担っている。金融ビジネスとしては近年注目され始めた分野なので、まだまだ正しく理解されていない。勉強すれば今なら実社会からは役立つ知識を持っていると評価されるしこの分野での第一人者にもなれる分野である。秋期の「プライベート・エクイティー・ファンド論 II 」も受講して下さい。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】
プライベート・エクイティー・ファンドとは何か、金融とは何か、経済と金融などガイダンス
【第2回】
金融のパターン、信用とリスク
【第3回】
資産と負債、現金と預金
【第4回】
直接金融・間接金融、金融市場・資本市場
【第5回】
貸出と出資、債権と債券
【第6回】
プライベート・エクイティー・ファンドの概観(ベンチャーキャピタル、バイアウト、メザニン、ファンド・オブ・ファンズ、セカンダリーファンド・オブ・ファンズ、ヘッジファンド、投資プロフェッショナル、投資対象企業、機関投資家など)
【第7回】
日本におけるプライベート・エクイティー・ファンド
【第8回】
ベンチャー・キャピタル・ファンド
【第9回】
バイアウト・ファンド
【第10回】
ファンド・オブ・ファンズ
【第11回】
機関投資家(資金供給者)
【第12回】
機関投資家の投資プログラム
【第13回】
ファンドで働く投資プロフェッショナル(資金運用者)
【第14回】
投資先企業の企業価値の向上と経済効果
【第15回】
補講とまとめ
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