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授業の内容(Course Description) |
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私たちは物やサービスを買ったり提供されたり、逆に売ったり提供することで生活を豊かなものにしている。また、預貯金をし、住宅・自動車など価格の高いものを購入する時にはローンを利用することもある。こうした経済活動はカネを介して行われるが、このカネの貸し借りが金融である。経済活動が日本国内だけではなく他の国との間で行われ、カネの貸し借りが行われるのが国際金融である。国際金融も金融であることに変わりないが、日本円と他の国の通貨の交換(外国為替)を伴うので金融に加えて外国為替を理解することが必要になる。 英国、ベルギー、米国に在勤中に、英国ポンド切下げ(1967年)、主要通貨の変動相場制移行(1973年)、プラザ合意(1985年)、ルーブル合意やユーロ誕生の道筋を示したドロール・プラン(1987年)など外国為替相場に大きな変化をもたらした国際通貨制度の変遷に遭遇した現場体験を伝えつつ、日々の生活に影響する国際金融を学び考える。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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現在、世界は100年に1度という金融危機に見舞われている。何が起きているのか、何故それが起こったのか、この危機に各国はどのように対処しようとしているのか。新聞・雑誌・テレビなどで報道される国際金融の動きを理解し、自らの考え方をまとめ意見を述べる力を養う。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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原則として3回の授業が終わる毎に理解度を確認のため授業内小テストを行います。授業出席で50%、小テストで50%の総合評価をします。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テキスト:なし 参考文献:秦保夫・本田敬吉著『国際金融のしくみ・新版』夕斐閣 国際通貨研究所編『国際金融読本』東洋経済新報社
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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海外旅行をしたり、インターネットで海外から書籍などを買えば日本円と他の通貨の交換をせざるを得ません。私たちの生活が外国との輸出入取引で大きく支えられている現実に目を向け、日々新聞などで報道される国際金融への高い問題意識を持つことを期待します。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 国際収支 【第2回】 国際金融と外国為替 【第3回】 外国為替相場 【第4回】 外国為替市場 【第5回】 外国為替リスクとヘッジ 【第6回】 外国為替相場の決定と予想 【第7回】 国際通貨制度 【第8回】 国際通貨制度の変遷 【第9回】 円の国際化 【第10回】 ヨーロッパ通貨統合 【第11回】 累積債務問題 【第12回】 通貨危機 【第13回】 ITと国際金融 【第14回】 直近の金融危機と国際協調 【第15回】 補講とまとめ
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