Web Syllabus(講義概要)

平成21年度

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ロシア・極東経済 II 西村 可明
選択  2単位
【経営】 09-1-1110-1861-18A

1. 授業の内容(Course Description)
 ロシア・極東経済論Ⅰでは、ロシア経済について、その実体経済の動向と社会主義から資本主義への大転換の様子を説明した。そこで本講義では、市場経済への移行の努力の到達点を明らかにしたい。
 ロシアで行われた市場経済化の努力にはどの様な特徴があったのかを思いだして、そうした努力の結果、どんな市場経済、どんな資本主義経済が成立したのかが、興味深い問題である。ロシア経済は、日本や欧州やアメリカなどと比べてどんな特徴を持っているのだろうか? また同じく社会主義から資本主義への大転換を経験した他の国々と比べて、ロシア経済はどんな特徴を持っているのだろうか?
 こうした疑問に答えるために、ロシア経済の現在の到達点について、制度面、産業組織面に焦点を当てて紹介する。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 現在のロシア経済の構造的特徴についての知識を獲得し、新聞などで報道されるロシア経済問題とその背景について理解する能力を身につけることを目標とします。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 期末試験で評価します。評価に際しては出席状況を考慮します。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 テキストは使用しません。毎回授業の概要と資料を配付し、必要に応じて参考文献を紹介します。
5.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 ロシアは新聞記事に頻繁に登場するので、それに注意を払って、目を通してもらいたいと思います。そうした記事を、授業で学ぶことと結びつけて考えると、記事も授業も面白くなると思います。質問を歓迎します。
6.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 オリエンテーション
【第2回】
 ロシア市場経済化の到達点の回顧
【第3回】
 近年の経済動向の観察
【第4回】
 近年の経済発展のメカニズムは何か?
【第5回】
 ロシアにおけるKGBの復活
【第6回】
 ロシアにおける企業統治
【第7回】
 近年ロシア企業統治─コーポレートガバナンスの形成と所有権の不確実性
【第8回】
 ロシア石油・ガス部門の動向の観察
【第9回】
 ロシア石油・ガス部門の動向の観察
【第10回】
 軍産複合体の動向の観察
【第11回】
 軍産複合体の動向の観察
【第12回】
 所有制度の動向の観察─ロシア経済は国家資本主義か?
【第13回】
 プーチン政権はどんな経済発展戦略を掲げているのか?
【第14回】
 ロシア経済の中長期的展望は?
【第15回】
 全体のまとめ