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授業の内容(Course Description) |
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近代オリンピック大会やサッカーの世界選手権などがメディアにもたらされることにより、スポーツというとメディアスポーツを意味するような節があるが、これは一面的な観方である。今日のスポーツは、間口が広く奥行きも深いものである。それは経済的活動を抜いてグローバルスタンダードになりつつある。本講義では、スポーツ活動についてその起源・発生・発展の歴史的経緯をみるとともに、現代におけるスポーツの意義と役割について平易に解説する。また、スポーツの社会的・経済的役割について、特に欧米先進国を中心に広がってきたスポーツ&ヘルス・フォア・オール・ムーブメントを取り上げ、今後の方向性も含めて論じていく。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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現代におけるスポーツの意義と役割について正しく理解し、スポーツ活動が国家営存のソフト・インフラとして必須であることに関して知見を得る。また、スポーツ・フォア・オールとトップスポーツがお互いに連携し、有機的に展開することが必要であることを理解する。
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3. |
成績評価方法(Grading Policy) |
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授業内に行うショートレポート・感想文及び学期末の課題レポートにより評価する。従って、授業への出席はその前提となるものである。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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基本的には、オリジナルプリント、視聴覚教材を活用する。 参考文献:『文化としてのスポーツ』オーモ・グルーペ著(ベースボールマガジン社) 『スポーツの本質と基礎』カール・ディーム著(法政大学出版局)
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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スポーツを深く知るためには、そのルーツや哲学を理解する必要がある。是非、授業に積極的に参加してほしい。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 スポーツの本質①:現代におけるスポーツの意味―現象論的にスポーツを捉える 【第2回】 スポーツの本質②:現代におけるスポーツのトレンドとその方向性 【第3回】 スポーツの本質③:スポーツの概念―スポーツと体育、健康づくり活動、レクリエーション等との関係 【第4回】 スポーツの本質④:スポーツの概念―スポーツと遊戯(あそび)、運動の違い 【第5回】 スポーツの特性①:スポーツの内面的特性について―1次・2次動機、スポーツの社会的役割 【第6回】 スポーツの特性②:スポーツのルーツより現代のスポーツへ―スポーツの3つの動機別特性について 【第7回】 スポーツの特性③:スポーツの外面的特性について―倫理性、地域性、国際性、文化性、芸術性、教育性等。 【第8回】 スポーツの特性④:能力強化スポーツについて―競技スポーツ、トップスポーツの特性 【第9回】 スポーツの特性⑤:あそびのスポーツについて―あそびのスポーツ化、あそびとスポーツの違い 【第10回】 スポーツの特性⑥:健康スポーツについて―技術環境の発達のなかで運動不足を根源とする疾病増加への対応 【第11回】 スポーツの特性⑦:現代におけるスポーツの教育力―スポーツは結びつけ命を与える、力の行使と制限 【第12回】 スポーツの特性⑧:スポーツ・ヒューマニティ―ギリシア時代、中世、ルネッサンス、近世、現代におけるスポーツ意識の変遷、体育からスポーツへの進化、ヒューマニティの誕生と発展 【第13回】 スポーツの特性⑨:スポーツの地域における役割―地域共同体や家庭の崩壊のなかで、マイクロ社会としてのスポーツが地域で果たす役割 【第14回】 スポーツの特性⑩:現代のあるべき倫理とそのスポーツ性について 【第15回】 総論
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