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授業の内容(Course Description) |
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21世紀の今日の高度な情報化時代にあって、一次資料、原資料の保存、保管、そして有効な利用はますます重要な問題として論議されている。博物館にとって、資料の扱いと整理、管理は永遠の課題である。博物館の意識と役割を考えるものは、まず資料とは何かを常に問いつつ、その大系を考えなければならない。資料の価値はかけがえのないものであることはいうまでもなく、まずその尊さとともに、生命あるものであることを注意したい。資料という生命あるものを、どのように守り、活用し、未来に伝えていくべきかを見直すことから本講を始めたい。本講では、資料の位置づけ、資料の扱いを中心に、資料論と資料整理法を論じる。資料とそれを扱う博物館と学芸員の仕事に対し、率直な敬意と関心、細心な注意と熱心な観察が是非必要である。
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2. |
授業の到達目標(Course Objectives) |
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受講者が知識とともに博物館活動における資料の意味を理解する見識と心構えを高い水準に達成することを第一の目的とする。さらにその資料を活用し、メッセージを伝える手段とし、広く一般の鑑賞者、見学者にアピールする展示の技術と方法について考察することを第二の目的とする。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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学期末レポートを60%、授業中の課題提出等を40%の割合で総合評価を行います。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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講義の際にプリントを用意。その他のテキスト及び参考書は講義中に指示する。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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博物館学は、実際の社会および実際の博物館との関連が深い。特に本講では、実際にふれることもあり、慎重な心構えと準備、公共的な高い意識とモラルを受講の前提とする。教科書の通読と博物館見学(10館、博物館学III既修者は5館、見学に支障のある受講者は必ず、履修登録前に教室で教員の説明を聞き、申し立てた上で指示を受けること。)は必修です。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 多様な博物館学についての見識を高める。 【第2回】 作り手、館の側から考える。 【第3回】 資料とは何か。 【第4回】 展示はどうなっているか。 【第5回】 環境と設備 【第6回】 資料のリスト作成(1) 【第7回】 資料のリスト作成(2) 【第8回】 企画書の作成(1) 【第9回】 企画書の作成(2) 【第10回】 展示ストーリー、キャプションの機能 【第11回】 ディスプレイとインタレーション 【第12回】 資料の収集、保管 【第13回】 教育と博物館(1) 【第14回】 教育と博物館(2) 【第15回】 教育と博物館(3)
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