Web Syllabus(講義概要)

平成21年度

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外国史 II 愛宕  元
選択  2単位
【教育】 09-1-1340-1680-18A

1. 授業の内容(Course Description)
 「世界の四大文明」発祥の地とされるのが、西アジアのテイグリス・ユーフラテス川流域、エジプトのナイル川流域、インドのインダス川流域、そして中国の黄河・長江流域です。この中で中国だけが断絶のない連続した歴史を展開しました。それゆえに、中国の歴史、さらには現代中国を理解する上でも、連続した通史としてながめることがとても重要となります。本講義では、中国史上で歴史を大きく動かした人物や出来事を中心に通史として述べます。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 中国の歴史を時間軸に沿った通史として理解することを主目標とします。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 出席点を加味しながら、原則として学期末の定期試験によって評価します。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 テキスト:愛宕元・冨谷至編『中国の歴史』上(昭和堂、2,300円)。
5.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 板書講義が中心となりますので、しっかりとノートをとるようにしてください。
6.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 ガイダンス、三国時代、魏晋南北朝時代の概観。
【第2回】
 三国時代とは、中国史上でどのような時代であったのか。
【第3回】
 司馬懿(字は仲達)・師・昭三代にわたる革命工作、司馬炎(武帝)の魏晋革命。
【第4回】
 西晋武帝の天下統一、2代目恵帝の暗愚と王族間の権力闘争、八王の乱、永嘉の乱をへて五胡十六国時代へ。
【第5回】
 華北の五胡乱華、晋の南遷、洛陽から建康(南京)へ遷都、宋・斉・梁・陳の南朝の興亡。
【第6回】
 南朝武帝の約50年の治世、南朝黄金時代、仏教の隆盛、都城建康の繁栄。
【第7回】
 南朝諸皇帝の権力乱用,権力基盤の脆弱さ、伝統ある文化人貴族たちは権力から一定の距離を保つ。
【第8回】
 南北朝期の貴族勢力の強固な政治的、社会的、文化的影響力。
【第9回】
 華北における五胡十六国の展開、匈奴・羯・氐・羌・鮮卑とはどのような存在か。
【第10回】
 鮮卑族拓跋部の北魏による華北の統一、なぜ五胡中の鮮卑族拓跋部が統一に成功したのか。
【第11回】
 北魏孝文帝の過激な華化政策とその功罪、漢族と胡族の融合と反発。
【第12回】
 孝文帝没後の華化政策に対する強烈な反動、北辺の六鎮の乱、国内要衝の城民の乱。
【第13回】
 北魏の東西分裂、胡漢混淆の新興軍閥の登場、高氏の東魏、宇文氏の西魏。
【第14回】
 東魏から北斉へ、西魏から北周への政権交替。
【第15回】
 北周による北斉併合、北朝側からの統一への展望。