Web Syllabus(講義概要)

平成22年度

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日本の財政 I
(財政学 I)
戸恒 東人
選択必修  2単位
【経済】 10-1-1110-1589-03

1. 授業の内容(Course Description)
 1.この講義は、わが国財政(税制を含む)の全体像を分かりやすく示すとともに、わが国経済社会の歴史的背景及びわが国の産業金融の現況をも十分に示すことによって、学生諸君の理解の助けとなるようにしたい。講義はまず、財政制度の仕組みから入ってゆくが、次いで一般会計、特別会計、財政投融資等について具体的な計数を把握しながらその現状と問題点を浮き彫りにする。国債は一般会計歳入のほぼ40%にも上る重要な財源であるが、その発行額及び残高の縮減は一日にしてはならない。税収については、その個々の税金の種類を歳入との関係で解説することとなるが、税収で一般支出を賄うことがいまだ出来ていない財政の現状が理解できよう。その後、一般会計の主要な歳出項目ごとに、予算額などを示しながら講義を進めるが、重要なのは、そうした予算がなぜ構築されてきたかであり、特に、社会保障費、地方財政、公共事業関係費については、それぞれの政策の中身に深く入って調べることとする。
 2.春期は、防衛関係費のあたりで終了するが、秋期には、残りの主要経費及び税制の詳細についての講義が行われるので、是非とも続けて履修してほしい。この講義を通じて私が考えていることは、例えば日本経済新聞や経済専門誌を読むときにもそれほど苦痛を感じることのないようなレベルにまで学生諸君の財政に関する理解力を高めたいということである。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 わが国の財政制度について、新聞や経済専門誌に書かれている内容を容易にに理解出来るようにする。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 成績の評価は、期末試験の成績のみによる。出席点はありません。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 毎回プリントを配布して授業を進める。教科書は現在編集中です。
5.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 財政は時々刻々と状況が変化しているので、その時々の財政に関する時事問題についてもプリントにより講義することがある。そのため、テレビや新聞等の財政に関するニュースや解説についても大いに関心を持って講義に臨んでほしい。
6.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 春期の講義の進め方のガイダンス。
【第2回】
 序 章わが国財政の現状と課題 戦後わが国の経済運営と財政危機の現状
 第一章財政の定義 財政とは何か
【第3回】
 第二章わが国の財政制度 憲法と財政法、国債の発行
【第4回】
 第三章予算編成と国の収入・支出の概要
 税収と歳出の内容は
【第5回】
 第四章一般会計予算の概要 財政収支のバランスはとれているか
【第6回】
 第五章特別会計予算の概要 どんな特別会計があるか
【第7回】
 第六章政府関係金融機関の概要
【第8回】
 第七章財政投融資
【第9回】
 第八章国債費と国債 国債の種類、国債償還の仕組み
【第10回】
 第九章地方財政 夕張市はいま
【第11回】
 第十章社会保障関係費 年金・医療問題はどうなっているか
【第12回】
 第十一章文教及び科学振興費 私学助成の現状はどうか
【第13回】
 第十二章公共投資関係費 橋や道路は本当に必要か
【第14回】
 第十三章経済協力費 わが国の援助の現状と課題
【第15回】
 第十四章防衛関係費 わが国の防衛力は
 期末試験のガイダンス