Web Syllabus(講義概要)

平成22年度

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国際ボランティア概論 I 江原 裕美
2群  2単位
【二群】 10-1-1210-0087-09

1. 授業の内容(Course Description)
 2008年のアメリカに発する金融危機は世界に大きな混乱と経済不況をもたらしたが、この出来事が示すように世界の一体化、相互依存は深まっている。グローバル化は加速し、発展途上国のなかでも急速な変化を遂げる国々が出てきている。しかしその一方で世界規模の貧困問題、経済問題、環境問題は深刻化しており、世界の開発問題は緊急性を増している。また国際的な人の移動も急増しており、国境はかつてより低くなりつつある。いまやいかなる国も世界との関係を考慮せずに行動することはできない。現代を生きる大学生にとって、発展途上国を含めた世界の状況を知り、日本の社会を見つめ、そのうえで自ら考え、行動する態度を身につけることが望まれる。
 本授業では、開発問題を理解するための基礎知識として、教育を中心とした国際協力について学ぶ。発展途上国の定義、その問題、開発論の概略、社会開発、人間開発、開発における教育の位置、教育の価値、などに加え、日本の国際協力と世界の動向について学んでいく。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 学期の終わりにおいて、開発問題について基礎知識を身につけると同時に、自分が興味を感じる分野について自ら調べ、他人に対して発表ができる程度の力をつけることを目指す。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 テスト70%、出席30%
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 参考文献1 江原裕美編『開発と教育』新評論。
 同2    黒田一雄・横関祐見子編『国際教育開発論』有斐閣。
5.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 授業から有意義な学びを得るためには、受け身の態度ではなく積極的に取り組んでほしい。
 国際協力論、国際関係論、国際公法、国際組織法、地理学、社会学、教育学、経済学、法律学、政治学、心理学、西洋史、東洋史、比較文化論 など意欲的に勉強し、大学生としての広範囲な教養形成を目指してほしい。
6.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 オリエンテーション
 今期の授業の目的と進め方
 教科書、参考書、評価の方法について
【第2回】
 グローバル・イシューとは何か―グローバルな視点の構築
 グローバル・イシューについての文献を読む(英語辞書持参)
【第3回】
 南北問題の様相を知る―世界の統計から
 発展途上国とは何か
 日本の位置
【第4回】
 教育と社会の発展について考える(1)
 教育と経済社会発展の理論
 「開発」と教育(教科書持参)
【第5回】
 世界の教育を知る(教科書・英語辞書持参)
 世界の教育統計を読む アジア
【第6回】
 世界の教育を知る(教科書・英語辞書持参)
 世界の教育統計を読む アフリカ
【第7回】
 世界の教育を知る(教科書・英語辞書持参)
 世界の教育統計を読む ラテンアメリカ
 日本との比較を試みる
【第8回】
 国際的な教育への協力(1)
 日本の教育協力体制―ビデオから
【第9回】
 国際的な教育への協力(2)
 国際的な教育協力の領域と課題 1
【第10回】
 国際的な教育への協力(3)
 国際的な教育協力の領域と課題 2
【第11回】
 国際的な教育への協力(4)
 国際的な教育協力の動向(教科書持参)
【第12回】
 事例研究―日本の教育協力
 アジア、アフリカ、ラテンアメリカ
【第13回】
 これまでのまとめと自分の関心テーマ深める
 ライブラリー・ワーク
【第14回】
 グローバル・イシューとしての教育と国際協力について考える
 レポ-トの構想について個人の発表
【第15回】
 教育を受けることの意味
 これまでのまとめ