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授業の内容(Course Description) |
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前期に引き続いて、一条天皇の中宮、藤原定子に仕えた清少納言の『枕草子』を読んでゆく。この作品には平安時代の文化が凝縮されている。衣・食・住の生活を基盤として文学・芸能・道徳・信仰・宗教などの生活文化が記されている。われわれは『枕草子』の世界に入ることによって、そうした平安朝の宮廷社会に身を置くことになるが、その世界を理解するためには作者の視座から本文を正確に読み解いてゆく必要がある。この授業では、そのための演習をおこなう。 授業は、発表形式をとる。毎回、担当者がことばの語釈と本文の現代語訳をつくり、重要な事柄については調査して、レジュメを作って発表する。担当箇所についての発表者自身の考えや感想を述べる。そして、問題点について全員で討論する。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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・辞典類を参照して古典の文章を読解できる力を身につける。 ・自ら課題を見出して調査し研究する力を身につける。 ・調査した結果を口頭で発表し、文章にしてまとめる力を身につける。 ・日本の文化についての深い教養を身につける。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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出席状況(50%)と発表・レポート(50%)によって総合評価します。 (したがって出席数が不足すると単位を取得することができません)
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テキストは、こちらで「枕草子」のプリントを用意します。 参考文献は授業中に指示します。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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全員、予習をしてきてください。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 『枕草子』についての解説。レジュメの作り方。辞典・参考書について。 担当者の割り当て。 【第2回】 第138段「正月十余日のほど、空いと黒う」を読む 【第3回】 第139段「清げなるをのこの、双六を」第140段「碁をやむごとなき人と打つとて」第141段「おそろしげなるもの」を読む 【第4回】 第142段「清しと見ゆるもの」第143段「いやしげなるもの」第144段「胸つぶるるものを読む」を読む 【第5回】 第145段「うつくしきもの」を読む 【第6回】 第146段「人ばへするもの」第147段「名おそろしきもの」を読む 【第7回】 第148段「見るにことなる事なきもの」第149段「むつかしげなるもの」第150段「えせものの所得るをり」を読む 【第8回】~【第10回】 第151段「苦しげなるもの」第152段「うらやましげなるもの」を読む 【第11回】【第12回】 第153段「とくゆかしきもの」第154段「心もとなきもの」を読む 【第13回】~【第15回】 第155段「故殿の御服のころ」を読む
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