Web Syllabus(講義概要)

平成22年度

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日本語教授法 II 土屋 千尋
選択  2単位
【教育】 10-1-1330-1586-10

1. 授業の内容(Course Description)
 日本語教授法Iをベースにしながら、近年特に課題となっている年少者の日本語教育に焦点をあてて、授業をすすめていく。今、学校には、外国につながる子ども−外国籍、日本うまれの二世世代、国際結婚による子ども−がふえてきている。日本語で日常会話が十分いできなかったり、日常会話ができても学年相当の学習言語が不足し、学習活動の参加に支障が生じている場合がある。また、文化のちがいにより、日本の学校文化になじめず、不登校、ひいては不就学になっていくケースもある。これら外国につながる子どもをとりまく環境と問題点について、現状を把握し、日本語教育の立場から、どのようなサポートがかんがえられるか考察する。また、日本人・外国人をとわず、子ども達がいきいきとまなびあえる学習環境づくりを提案し、実践にむすびつけていく。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 1.各自が究明するテーマをみつけだしてかんがえ、それらが授業中のディスカッションによって、さらにそのかんがえがふかまり、かつ受講者全員で共有していけるようにおたがい工夫する力を身につける
 2.子どもとしっかりむきあって、子どもの成長をうながすようなサポートがかんがえ、実践しようとする力を身につける
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 平常点(授業へのとりくみ、課題提出)80%、期末試験(レポート)20%
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 テキスト:土屋千尋編『学校・大学・地域の連携・協働による外国人児童の学習環境づくりに関する実践的研究』,平成 19 年度科学研究費補助金研究(C)成果報告書 授業時配布,土屋 千尋 編『つたえあう日本語教育実習−外国人集住地域でのこころみ』明石書店,浅倉 美波 他『日本語教師必携ハート&テクニック』アルク
 参考文献:東京YMCA日本語学校編『入門日本語教授法』創択社
5.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 (1)日本語教授法Iをかならず履修ずみのこと(なお、日本語教育概論をふくめ、日本語教員養成課程の必修科目12単位以上履修ずみでなければならない)。
 (2)授業は課題提出等、WebCTを利用してをおこなう。したがって、情報処理センターにて、ガイダンスをうけ学内LANに接続可能なユーザID/パスワードを取得していることが前提条件である。WebCTの登録手つづきは、第1回目の授業時におこなうので、履修希望者はかならず出席すること。第1回目に手つづきがなされないと単位取得に影響がでるので、注意すること。
 (3)機関見学を実施するので、学生サポートセンターにて、必要な保険に加入すること(詳細については授業時に説明する)。
 (4)本授業は、日本語教員養成課程の必修課目である。
6.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 オリエンテーション、講義の目的
【第2回】
 学校教育におけるとりくみ その1
【第3回】
 学校教育におけるとりくみ その2
【第4回】
 学校文化と適応指導
【第5回】
 家族の文化変容とアイデンティティの変容
【第6回】
 学習環境づくりのための地域ネットワーク
【第7回】
 模擬授業 その1
【第8回】
 模擬授業 その2
【第9回】
 模擬授業 その3
【第10回】
 JSLカリキュラムの実際 その1
【第11回】
 JSLカリキュラムの実際 その2
【第12回】
 外国人学校の教育
【第13回】
 海外における移民の子どもの教育事例
【第14回】
 日本語教育の役割総括
【第15回】
 ふりかえりとまとめ