Web Syllabus(講義概要)

平成22年度

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西洋史特殊講義1B- II 森谷 公俊
選択必修  2単位
【史】 10-1-1340-0538-08

1. 授業の内容(Course Description)
 古代ギリシアの歴史家トゥキュディデスの『歴史』を読みながら、前5世紀のギリシア政治史を研究し、史料の読み方と基本的な研究方法を学ぶことを目的とする。
 トゥキュディデスの主題はアテネ・スパルタ間のぺロポネソス戦争であるが、客観的な記述だけでなく、政治家による演説を多数含んでおり、政治と外交はもちろん、ギリシア人の価値観を知るための絶好の素材である。
 授業では、トゥキュディデスの記述を丁寧にたどり、関連資料とつき合わせながら現代の専門研究にもとづいて解釈し、古代ギリシアの政治の特質を明らかにしていく。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 古典史料を自分で読み、史料解釈の基本的な方法を学ぶこと
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 出席(授業内レポート)20% 2回のミニレポート30% 試験50%
 ミニレポートを1度も提出しなかった者には、試験の受験資格を認めない
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 トゥキュディデス『歴史1』京都大学学術出版会(プリントを配布する)
5.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 授業内レポートの提出をもって出席点とするので、毎回休まずに出席すること。
 授業中に携帯電話を鳴らしたら、その場で起立させて謝らせる。
6.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 オリエンテーション
 古代ギリシアの戦争について
【第2回】
 トゥキュディデスとその時代
【第3回】
 デロス同盟の成立と発展
【第4回】
 デロス同盟の変質とアテネ帝国
【第5回】
 アテネにおける直接民主政の完成
【第6回】
 エピダムノスとコリントスの紛争
 アテネ民会における両国使節の演説
【第7回】
 スパルタの国制とぺロポネソス同盟
【第8回】
 アルキダモス王の演説とスパルタ人の価値観
【第9回】
 開戦への道、ペリクレスの戦略
【第10回】
 ペリクレスの国葬演説(その1)
【第11回】
 ペリクレスの国葬演説(その2)
【第12回】
 トゥキュディデスのペリクレス評価
【第13回】
 デマゴーゴスの登場
【第14回】
 ケルキュラの内乱
【第15回】
 まとめと授業内試験