Web Syllabus(講義概要)

平成22年度

ひとつ前のページへ戻る 教授名で検索

 
社会調査法 II 神山 英紀
必修  2単位
【社会】 10-1-1350-0156-09

1. 授業の内容(Course Description)
 社会調査法 I に引き続き社会調査の基本的な事項に関して講義する。具体的にはアンケートの作成の手順や調査データの整理法やコーディングやデータ入力のフォーマット及び集計のための統計ソフトの選択や集計処理の仕方を一通り理解させ、基礎的な集計のために基本統計量を理解する。信頼区間を理解し標本誤差と標本数の関係をサンプリングの問題と関連付けて理解する。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 社会調査によって資料やデータを収集し、分析しうる形にまで整理していく具体的な方法について、すなわち、調査目的と調査方法・調査方法の決め方・調査企画と設計・仮説構成・全数調査と標本調査・無作為抽出・標本数と誤差・サンプリングの諸方法・質問文・調査票の作り方・調査の実施方法(調査票の配布・回収法、インタビューの仕方など)、調査データの整理(エディティング、コーディング、データクリーニング、フィールドノート作成、コードブック作成)などについて理解すること。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 試験(70%)+出席等の平常点(30%)(詳細は講義開始後に文書で配布の予定)。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 盛山 和夫『社会調査法入門』有斐閣ブックス
 原 純輔・海野 道郎『社会調査演習 第2版』東京大学出版会
5.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 社会調査法 I とともに、極力、毎回出席し、作業を積極的に行ってください。電卓などの用具の持参を求めることがあります。
6.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 調査票とは何か
 調査票の成り立ち
【第2回】
 調査票の設計(1)
 調査項目の列挙と先行研究へのリファー、検証の目標設定
【第3回】
 調査票の設計(2)
 調査項目の並べ方(デザイン)
 サブクエスチョンの設定。項目のスリム化の必要性
【第4回】
 調査票の作成(1) ワーディング
 ワーディングの留意点(ダブルバーレル質問、キャリーオーバ効果等)
【第5回】
 調査票の作成(2) 回答選択肢の選択
 単一選択、多肢選択、スケール、自由回答等の各形式をコーディングを意識して選択させる
【第6回】
 調査対象者の選定
 サンプリングの種類と具体的手順について
【第7回】
 社会調査の実施 調査の倫理と調査票回収時の留意点
 ダブル・チェックの必要性と低回収率が系統誤差を大きくすることを理解させる
【第8回】
 集計作業(1)
 エディティングとナンバリング、有効標本数の確定・有効回収率
【第9回】
 集計作業(2)
 コンピュータへの入力
 コーディングとデータ・フォーマット
【第10回】
 集計作業(3)
 単純集計とクリーニング
【第11回】
 分析(1)基本的な集計作業
 クロス集計表の作成
【第12回】
 分析(2)基本統計量
 最大値・最小値 モード 中央値 平均、レンジ 分散 標準偏差
【第13回】
 分析(3)平均値の検定
 信頼区間と検定、標本数の問題
【第14回】
 分析(4)クロス集計表のχ2検定
【第15回】
 報告書の作成
 報告書の作成と次なる調査に向けて