Web Syllabus(講義概要)

平成22年度

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心理学特殊実験演習 I ・ II 高田 孝二
必修  2単位
【心理】 10-1-1360-0320-11

1. 授業の内容(Course Description)
 人間行動の基礎的成立条件、その発達、あるいは社会行動などを研究する基礎的方法論を学習するため、小グループに分かれて実験、調査、観察などを行う。またテーマによっては、学外実習を行うこともある。2年次での心理学基礎実験実習および心理学検査・測定実習が、目的、方法、結果の整理の仕方等についてあらかじめ与えられていたのとは異なり、本演習では教員が用意するテーマに基づいて学生自らが研究手法の選択、計画の立案、データの収集及び分析を行う。どのような問題に対してどのような研究手法が有効なのかを体得して欲しい。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 自ら立てた実験計画又は調査計画に基づいて収集したデータを分析し、考察し、文章化するという一連の流れを体験的に理解するこで、科学的思考力、問題解決能力、文章表現力、コミュニケーション能力など総合基礎力を習得する。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 グループでの研究への積極的な参加、研究の創意工夫など、研究への貢献を評価する。また年度末に研究成果をまとめてレポートとして提出することを求め、これを評価する。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 文献などは、担当教員が選択したテーマ毎に随時指定する。
5.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 実際の実験、調査、観察、実習段階に入ると時間割上の授業時間だけで行えるものではなく、それ以外の時間にも各グループ毎に時間を作って実習を行っていく必要があるので留意して欲しい。また、学内外での実験協力者あるいは調査協力者をつのることもあるが、その際には倫理的問題や社会的責任を忘れないで欲しい。学外実習では、実習マニュアルを遵守し、良識ある態度で臨むこと。
 なお、この授業は心理学特殊実験IとIIを同一年度内に履修することによってのみ2単位が与えられるので注意すること。
6.
授業の計画(Course Syllabus)
 すでに担当教員がテーマを提示しているので、それぞれのテーマに沿って、小グループに分かれて実習をおこなっていく。授業計画は担当教員により異なるが、大まかには以下のステップとなる。(但し学外実習などは、担当教員の指示に従うこと。)
 1.研究計画立案のために必要な基本文献の講読
 2.研究計画の立案
 3.実験、調査、観察などの研究の実施
 4.データの分析
 5.レポートの作成
 この授業は受身のものではなく、あくまでも各自が他のメンバーと協力して主体的にすすめていくことになる。
(今年度種目)
 基礎心理コース
 1 人間行動の個人差の測定と分析 
 2 香りと味に関する研究 
 3 文脈効果による視知覚の変化に関する研究
 4 劣化情報をおぎなうヒトの視覚特性の研究
 5  動物心理学研究
 6 人間行動の実験的研究 
 7  認知・思考に関する実験的研究
 8 視覚認知機能に関する実験心理学的研究
発達心理コース
 9 遊び場面の観察に基づく研究 
10 質問紙調査・インタビュー調査による家族心理学研究
11 学外実習を通して考える子どもの発達・親の発達
12 大学生の心理的特徴に関する調査研究
13 ひとの心理的健康や適応に関わる研究 
14 知能をいかに測定するか(研究と演習) 
15 投映法検査に関する演習と研究
16 精神分析学的人間理解の研究 (文献研究と質的研究法の学習)
社会心理コース
17 青少年の反社会的・非社会的行動又は児童虐待に関する研究
18 現代日本における「罪と罰」
19 心の支援サービスのフィールドワークと実践的研究
20 社会的認知研究