Web Syllabus(講義概要)

平成22年度

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思潮文化論 I 渡辺 和典
1群  2単位
【一群】 10-1-1500-2729-03

1. 授業の内容(Course Description)
 【現代の技術を考えるために】
 私たちの生活は、技術をぬきにしては考えることができません。携帯ひとつを例にしても、そこには様々な技術の成果が取り入れられているはずです。ところで、こうした技術は、広い意味で、対象と関わる際の手段に関係していると言えます。そうであれば、私たちがその対象(さらには世界)をどのように捉え、考察しているかによって、技術のあり方や方向性もその影響を受けると言えるでしょう。では、現代に至る技術の展開を可能にした思想の潮流とは、どのようなものだったのでしょうか。
 本講義では、そのひとつの源として、ルネ・デカルト(1596-1650)の思想をとり上げます。デカルトが主張した思想はどのような特徴をもち、どのような側面がその後の技術のあり方を方向付け、規定したのかを考察したいと思います。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 技術と、それを可能にしている知のあり方(思想、哲学)がどのように関係しているのかを、デカルトを手引きにして説明することができる、これを目標とします。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 出席(40%)、試験或いは小論文(60%)によって評価します。
 期末試験欠席者は評価をくだせませんので、必ず受けてください。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 テキスト:『方法序説』(谷川多佳子訳)岩波文庫
5.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 扱われた主題に対して、質問、疑問、感想などをリアクションペーパーに書くことによって、授業に積極的かつ主体的に参加してください。
6.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 イントロダクション(講義の概要)
【第2回】
 なぜデカルトか
【第3回】
 『方法序説』弟一部(概説及び論点の確認)
【第4回】
 『方法序説』弟一部(「良識」をめぐる諸問題)
【第5回】
 『方法序説』第二部(概説及び論点の確認)
【第6回】
 『方法序説』第二部(「方法」をめぐる諸問題)
【第7回】
 『方法序説』第三部(概説及び論点の確認)
【第8回】
 『方法序説』第三部(道徳をめぐる諸問題)
【第9回】
 『方法序説』第四部(概説及び論点の確認)
【第10回】
 『方法序説』第四部(近代的自我の確立と心身問題)
【第11回】
 『方法序説』第五部(概説及び論点の確認)
【第12回】
 『方法序説』第五部(機械論と現代の科学技術への影響)
【第13回】
 『方法序説』第六部(概説及び論点の確認)
【第14回】
 『方法序説』第六部(人間と自然の関係をめぐる諸問題)
【第15回】
 まとめ・テスト