Web Syllabus(講義概要)

平成22年度

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西洋経済史 I 手塚 真
選択  2単位
【史】 10-1-1110-0367-13A

1. 授業の内容(Course Description)
 20世紀ドイツの歴史というと、ヒトラー、ナチズムなどが重要なトピックスとして挙げられることが多い。いうまでもなく、ナチズムの下でなされたユダヤ人虐殺などの国家行為は、野蛮な世紀としての20世紀を特徴づける出来事であり、その意味では、ナチズムを重要な歴史的事実として挙げるのは「健全な常識」によるものであるといえよう。
 だが、ナチズムというのはドイツ史に固有の現象なのであろうか。確かにナチズムそれ自体はドイツ史に固有の歴史的現象である。しかし、ナチズムの下でなされた国家行為、とくに組織的な民族虐殺は、ナチス以降にも他の国々で繰り返されている。とすれば、20世紀の歴史の中に現れた「野蛮」の一つとしてナチズムを取り上げる視角も必要であろう。
 ドイツ史において20世紀はまさに激動の時代であった。講義では、この20世紀ドイツの光と影を、経済史および社会史の観点から考察する。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 近代および現代社会に内在する諸問題を、歴史から学び取る。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 授業内に行う小テストの結果や出席態度などによって総合的に評価する。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 テキスト 斎藤・八林・鎗田編『20世紀ドイツの光と影』芦書房
5.
学生への要望・その他(Class Requirements)
6.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 イントロダクション: ドイツ近現代史の問題
【第2回】
 ヴァイマル共和国の誕生① 敗戦と革命
【第3回】
 ヴァイマル共和国の誕生② 革命期の変革構想
【第4回】
 ヴァイマル共和国の誕生③ ハイパーインフレーション
【第5回】
 ヴァイマル共和国の誕生④ 「まとめ」と小テスト
【第6回】
 ヴァイマル期の経済① ヴェルサイユ条約と賠償問題
【第7回】
 ヴァイマル期の経済② 戦債問題と国際資金移動
【第8回】
 ヴァイマル期の経済③ 世界経済恐慌
【第9回】
 ヴァイマル期の経済④ ドイツの選択肢
【第10回】
 ヴァイマル期の経済⑤ 「まとめ」と小テスト
【第11回】
 ヴァイマル期の社会① 大衆消費社会の成立
【第12回】
 ヴァイマル期の社会② 社会層の動向
【第13回】
 ヴァイマル期の社会③ ナチスのイデオロギー
【第14回】
 ヴァイマル期の社会④ ナチスの社会的基盤
【第15回】
 ヴァイマル期の社会⑤ 「まとめ」と小テスト