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授業の内容(Course Description) |
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企業統治(コーポレートガバナンス)とは、企業が望ましいパフォーマンスを発揮する為の、企業の主権者に対する経営者への規律づけを意味します。企業統治が如何にあるべきかを問うことは、現代社会を生きる我々が共有すべき課題です。 なぜならば、企業統治のあり方を問うことは、「企業が誰のものであるのか?」、そして「企業の利潤はどのようにして配分されるべきであるのか?」といった企業のあるべき姿そのものを問うことに必然的に結びついてくるからです。 たとえ、自らは企業の経営方針を策定する立場にはなくとも、従業員あるいは消費者として、現代社会のほぼ全ての人々は何らかの形で企業とその活動と無縁ではありません。従って、企業のあるべき姿について考えることは、現代社会を生きる我々の全てにとって重要な問題となりうるのです。 本講義では、近代的な株式会社の本質について概説すると同時に、企業統治の歴史的変遷と国際的多様性について論じ、企業統治に関する多様な視角を紹介します。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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学生の皆さんが、企業統治についての様々な考え方を理解した上で、企業のあるべき姿について、自分なりの見識を持っていただくことを目標とします。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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授業期間中における簡単な小テストと期末テスト及び平常点を総合して評価します。小テストに際しては指定した参考書の持ち込むは差し支えありません(カンニングの場合には受験の事実を抹消します)、ただし期末テストについては講義中の配布物(小テスト及びその解答など)を除いて持ち込み不可とします。小テストを2回以上受験しない場合には本科目不合格とします。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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テキスト: 本講義の内容を理解する上では『コーポレート・ガバナンスの経営学』を一読することが有用です。入手が可能であれば一読することをお勧めします。 教科書: 【1】加護野忠男他『コーポレート・ガバナンスの経営学』有斐閣,2010年3月
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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本講義では基本的に講義内容を網羅したレジュメは配布せず、板書を主とします。また、単位を取得する為には、講義中の小テストを受験する必要があります。従って、原則として、講義には出席するようにしてください。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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※授業計画については変更の可能性があります。初回講義には必ず出席してください。 【第1回】 オリエンテーション 【第2回】 経営学から論ずるコーポレート・ガバナンス 【第3回】 株式会社と会社統治論 【第4回】 株式会社の仕組みと会社統治 【第5回】 株式会社制度の起源 + 小テスト(第1回)及び解説 【第6回】 アングロサクソン型の会社統治 【第7回】 ライン型の会社統治 【第8回】 日本の会社統治の過去 【第9回】 日本の会社統治の現在 + 小テスト(第2回)及び解説 【第10回】 コーポレート・ガバナンスと資本コスト 【第11回】 コーポレート・ガバナンスと事業投資 【第12回】 コーポレート・ガバナンスと資本政策 【第13回】 日本企業の会社統治のもう1つの姿 【第14回】 内部統制と会社統治 【第15回】 まとめ+小テスト(第3回)及び解説
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