Web Syllabus(講義概要)

平成22年度

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宿泊事業論 II 河野 正光
選択  2単位
【経済】 10-1-1130-2658-10A

1. 授業の内容(Course Description)
 日本は「観光立国」を宣言して7年目を迎え、それを推進する観光庁が新設され、観光産業に本格的に力を入れる態勢が整ってきた。ツーリズム産業は「21世紀のリーディング産業」として大いに期待されている。
 今やツーリズム産業は日本の基幹産業で、その付加価値は12兆円弱(2007年)、「通信業」「科学」より大きく、「食料品」「一般機械」に匹敵する水準になってきている。その経済波及効果も28兆円強と高く、雇用効果も440万人と推計されている。
 このような状況下で益々観光産業の振興が強化され、あらゆる機会を通して国内の観光資源を海外にPRし、訪日外国人観光客を増やすための誘客活動が展開され、「2016年に訪日外国人観光客を2,000万人(‘08、835万人)に!」を目標に官民一体となり努力している。
 その中にあって宿泊産業であるホテル・旅館の存在は益々重要度を増し、観光庁は「日本人の国内観光旅行の平均宿泊数を4泊(現在2.47泊)に!」の目標に向け邁進している。そのためホテル・旅館におけるサービスの向上、顧客の感性、美的感覚を満足させるためのホスピタリティ教育が強く求められている。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 秋期では、ホテル・旅館のマーケッティング&セールス、収益構造、リスクマネジメント、社会的責任(CSR)、環境対策、ホテル・旅館の取り組みなどの理解を期待したい。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 授業への出席・発表状況を50%、期末定期試験・レポート結果を50%として総合的に評価する。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 テキストは使用しない。毎回テーマに応じた講義プリントを配付する。
 参考文献:『ホテル・ビジネスブック』中央経済社
      『基本 ホテル経営教本』 柴田書店
      『サービスを超える瞬間』 かんき出版 ほか
5.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 インターネット・新聞・雑誌・書籍等を通して社会の出来事に強い関心を持ち、自分の目・頭で問題を整理し、対処法を考えることが重要。講義は一方的にならないようにしたいため、積極的な発言・発表の機会を設けたい。
 ただし授業中の私語に対しては厳しく対処するので十分注意してほしい。
6.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 授業方針・講義計画説明
【第2回】
 宿泊事業の現状・種類
【第3回】
 シティホテルとリゾートホテルの経営比較
【第4回】
 ホテルの収益構造(部門別収支)
【第5回】
 ホテル・旅館のマーケッティング&セールス(販売戦略)
【第6回】
 ホテル・旅館のマーケッティング&セールス(CS・ES)
【第7回】
 旅行業のマーケッティング&セールス
【第8回】
 人と交流とコンベンション(事例研究)
【第9回】
 ホテルとMICE(ミーティング・インセンティブ・コンベンション・エキジビション)ビジネス
【第10回】
 観光白書研究(観光・宿泊政策)
【第11回】
 ホテルとブランド戦略(企業理念、ホテル・チェーン)
【第12回】
 宿泊事業とリスクマネジメント
【第13回】
 宿泊事業と社会的責任(CSR)
【第14回】
 宿泊事業と環境対策(事例研究)
【第15回】
 21世紀の宿泊施設経営と今後の課題