Web Syllabus(講義概要)

平成22年度

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青年心理学 川島 大輔
選択  2単位
【教育】 10-1-1360-1779-06A

1. 授業の内容(Course Description)
 かつて疾風怒濤の時代と呼ばれた青年期は、明確な価値基準が見えにくくなってきているといわれる現代の日本社会においてどのような時代と位置づけられるでしょうか。言うまでもなく、現在の青年がどのように「青年期」を生きているのかを探索するためには、彼らあるいは彼女達が何に喜びや希望を見出し、何に悲しみ、希望を見いだせずにいるのかに目を向けなければならないでしょう。この授業では「青年期の光と影」について様々なトピックから迫りたいと思います。
 そのために講義では、ニートやフリーター、不登校、いじめ、自傷などの青年を取り巻く今日的課題についても触れていきたいと思います。また受講生のみなさん自身が気づかないうちに構成している、ものの見方を見つめ直すため、ワークなどの自分で取り組める課題も、積極的に講義内容に組み込んでいきたいと思います。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 本講義では、青年心理学に関する研究知見を紹介することで、当該分野における基本的な知識の習得を目指します。また受講生のみなさんには、今まさに青年期を生きる立場から「青年期」について考える力を養ってもらうことを目標とします。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 学期末に試験を行います。また基本的に出席は取りませんが、講義中に小レポートの提出を求めます。最終評価は、授業内レポート20%、試験80%で行います。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 教科書:教科書は使用せず、授業は毎回配布するレジュメに沿って行います。
 参考書:宮下一博 (監修) 松島公望・橋本広信(編著) (2009) 『青年心理学』 ナカニシヤ出版
 レジュメは参考書をもとに作成していますので、より深く講義内容を理解したい場合には、目を通しておいたほうが良いでしょう。またその他の参考文献も授業中に適宜紹介します。
5.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 意欲的な学生諸君の参加を期待します。
 当然のことながら、授業中の私語・携帯の使用・途中退席など、授業を妨害する行動は厳禁です。こちらの指示に従わない場合には、履修登録を取り下げる可能性もあります。
 またレジュメの内容に留まることなく、適宜参考文献に当たるなどして自己学習に努めてください。受身にならず積極的に自らに引き付けて考えることで、批判的に物事を考える力を養ってほしいと思います。
 なお初回のオリエンテーションにおいて、受講の心構えと方法を説明しますので、必ず出席するようにしてください。
6.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 オリエンテーション―青年とは誰か
【第2回】
 生涯発達における青年期
【第3回】
 青年の身体―性徴とからだの不思議
【第4回】
 青年と自立―親子関係
【第5回】
 青年といじめ
【第6回】
 友人関係と青年―「本当」の友達って?
【第7回】
 青年とアイデンティティと自分探し
【第8回】
 青年の規範意識と道徳性
【第9回】
 青年と不登校
【第10回】
 青年とケータイ文化
【第11回】
 青年の死生観―死ぬとは?
【第12回】
 青年の病理―統合失調症とうつ病
【第13回】
 青年の恋愛心理―恋と愛の狭間で
【第14回】
 自らを傷つける青年―自傷・自殺の実態と対応
【第15回】
 まとめ・試験
 なお上記のスケジュールは授業の進み具合に応じて変更する場合があります。