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授業の内容(Course Description) |
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この授業の目的は、近年公開された、国内外の映画を鑑賞し、批評することを通して、感性を磨き、論理的に考える力を養い、文章表現力を高めることにあります。 現在、興行的に健闘している映画業界ですが、話題の中心は人気テレビドラマの映画化や3D作品かもしれません。勿論それらもわるくありませんが、注目すべき個性的な映画はほかに多くあります。この授業では、映画表現の幅と奥行きを知るためにも、ジャンルも、テーマも、地域も、監督の性別や年齢も、それぞれ異なる作品をとりあげます。春期セメスターでは、日本映画『ディア・ドクター』、『サマー・ウォーズ』、アメリカ映画『グラン・トリノ』、『私の中のあなた』、香港映画『コネクテッド』の5作品(ただし、作品変更の可能性あり)を鑑賞し、率直な意見を述べ合い、さらに背景知識などの作品解説を踏まえて、批評文を書いてもらいます。作品鑑賞の回には、出席カードに感想(短評)を書いて提出してもらいます。また討議の回には、自分の意見を言えるように前もって考えをまとめてきてもらいます。
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授業の到達目標(Course Objectives) |
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批評文の基本的な書き方は序盤の授業で学びますが、単なる好き嫌いや個人的感想を述べただけでは批評にならないということに注意してください。他の人の意見を聞き、授業中の解説も参考にして、きちんと作品を理解したうえで、個性的で説得力のある批評文を書くことが目標です。とくに、 (1)作品の特色を適切に理解し、 (2)独自の観点から作品について意見を述べ、 (3)意見の裏付けとして、作品中から具体的な実例を示す。 という批評文の基本を押さえることが重要です。
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成績評価方法(Grading Policy) |
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(1)原則として、全15回の授業中10回以上の出席が必要条件です。出席は、出席カードでとります。 (2)出席点を満たしている場合、批評文の総合評価(80%)と期末試験(20%)によって成績を判定します。 (3)批評文は授業中に書く時間をとりますが、最大限2週間以内(翌々週)に提出すれば評価して返却します。提出期限厳守。 (4)返却物(評価済みの批評文)は必ず受け取り、評価内容を確認してください。返却物の受け取りも学習の一環です。受け取られないままの返却物は評価を取り消すことがあります。
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テキスト・参考文献(Textbooks) |
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教科書は使用せず、適宜、ハンドアウトを配布します。
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学生への要望・その他(Class Requirements) |
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(1)第1回の授業から映画観賞を行います。 (2)授業を休んだ場合も、図書館やレンタルDVDを利用して必ず作品鑑賞を行なう必要があります。 (3)授業中の私語や携帯電話操作、勝手な教室の出入り、その他、非常識な行為は厳禁です。注意しても改善が見られない場合は、相応の減点措置をとります。
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授業の計画(Course Syllabus) |
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【第1回】 作品鑑賞:『私の中のあなた』(前半)を鑑賞後、感想を書く 【第2回】 作品鑑賞:『私の中のあなた』(後半)を鑑賞後、感想を書く/関連知識やポイントを学ぶ 【第3回】 討議:『私の中のあなた』について意見を述べ合う/批評:『私の中のあなた』について批評文を書く 【第4回】 作品鑑賞:『サマー・ウォーズ』(前半)を鑑賞後、感想を書く 【第5回】 作品鑑賞:『サマー・ウォーズ』(後半)を鑑賞後、感想を書く/関連知識やポイントを学ぶ 【第6回】 討議:『サマー・ウォーズ』について意見を述べ合う/批評:『サマー・ウォーズ』について批評文を書く 【第7回】 作品鑑賞:『コネクテッド』(前半)を鑑賞後、感想を書く 【第8回】 作品鑑賞:『コネクテッド』(後半)を鑑賞後、感想を書く/関連知識やポイントを学ぶ 【第9回】 討議:『コネクテッド』について意見を述べ合う/批評:『コネクテッド』について批評文を書く 【第10回】 作品鑑賞:『ディア・ドクター』(前半)を鑑賞後、感想を書く 【第11回】 作品鑑賞:『ディア・ドクター』(後半)を鑑賞後、感想を書く/関連知識やポイントを学ぶ 【第12回】 討議:『ディア・ドクター』について意見を述べ合う/批評:『ディア・ドクター』について批評文を書く 【第13回】 作品鑑賞:『グラン・トリノ』(前半)を鑑賞後、感想を書く 【第14回】 作品鑑賞:『グラン・トリノ』(後半)を鑑賞後、感想を書く/関連知識やポイントを学ぶ 【第15回】 討議:『ディア・ドクター』について意見を述べ合う/批評:『ディア・ドクター』について批評文を書く/期末試験(春期セメスターで取り上げた作品全般とその関連知識を問う問題)
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