Web Syllabus(講義概要)

平成22年度

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資料組織演習 江竜 珠緒
図書  2単位
【図書】 10-1-1500-3037-03

1. 授業の内容(Course Description)
 図書館が収集する情報は紙媒体だけではなく、インターネット上の情報など多種多様な電子媒体に及んでいる。また、情報量の爆発的な増大を特長とする情報化社会にあって、市民が必要な情報を効果的効率的に探し出せるようにするには、図書館の目録情報がこれまで以上に重要になっている。目録形態は従来のカード式からOPAC(オンライン公開目録)へと進化し、MARC(機械可読目録)や書誌ユーティリティー(共同目録システム)の利用による共同化・共通化が進み、目録業務自体の外部委託が拡大した結果、図書館内の目録関連の実務も大きく変化している。
 こうした状況の中で、目録情報を作成・管理する側の図書館員には、データベース構築やメタデータ作成についての高い専門的な知識と能力が要求されている。
 当科目では、「資料組織概説」(3年春学期配当)で学んだデータベースと情報検索、目録情報の基礎知識を前提に、分類番号の付与や、目録規則に基づく書誌情報作成の演習を行なう。
2.
授業の到達目標(Course Objectives)
 分類や件名、目録規則が果たす役割の重要性を理解し、実際に書誌データの作成ができるようになり、さらに自分の興味ある分野に関する文献リストを簡単なデータベースとして作成できるようになることを目指す。
3.
成績評価方法(Grading Policy)
 出席状況、レポート、試験による総合的評価。ただし、3分の2以上の出席と、課題レポート全点提出が必須。
4.
テキスト・参考文献(Textbooks)
 1)テキスト
   吉田憲一編著『資料組織演習』日本図書館協会, 2007.1 (JLA図書館情報学テキストシリーズ ; 2-10), 1,890円
 2)指定図書
   もり・きよし原編『日本十進分類法』新訂9版 日本図書館協会分類委員会改訂, 日本図書館協会, 1995.8. 2冊
   日本図書館協会目録委員会編『日本目録規則』1987年版, 改訂3版, 日本図書館協会, 2006.6
 *上記2点については、図書館の指定図書コーナー「図書館課程指定図書」で必ず実際に手にとって内容・構成を確認しておくこと。
5.
学生への要望・その他(Class Requirements)
 1)「資料組織概説」(3年春学期配当)を履修済みであることが履修条件。
 2)学習成果の復習と確認のため毎回レポート課題が出されるので、毎週1-2時間の自習時間の確保が必要。
 3)所属学科の科目の時間割と調整のうえ、学期・曜日・時限の異なる5コマから選択すること。
 4)第1回目授業は出席必須。履修希望者が端末教室の定員(55名)を超える場合は、抽選を行う(原則として4年生優先)。落選者は他の曜日・時限のコマまたは次年度への履修変更となる。
 5)パソコン初級(メール、ウェブ、ワープロソフト等)以上必須。
6.
授業の計画(Course Syllabus)
【第1回】
 オリエンテーション:定員調整・抽選
  授業準備と授業概要
  教科書指定 成績評価方法
【第2回】
 資料組織の理論と実際
  資料組織の役割 目録と索引
  書誌ユーティリティーとMARCの利用
【第3回】
 分類と請求記号
  主題分析と分類・件名
【第4回】
 日本十進分類法(NDC)の概要
 分類演習(1)地理区分
【第5回】
 分類演習(2)形式区分
【第6回】
 分類演習(3)分類規程1
【第7回】
 分類演習(4)分類規程2
【第8回】
 件名標目とキーワード
【第9回】
 日本目録規則(NCR)の概要
 目録演習(1)
  書誌事項の要素
  書誌事項の記述方法
【第10回】
 目録演習(2)
  書誌階層とその記述
  単行書誌と集合書誌
  著者名典拠
【第11回】
 書誌情報作成演習(1)
【第12回】
 書誌情報作成演習(2)
【第13回】
 書誌情報作成演習(3)
【第14回】
 発表・まとめ
【第15回】
 まとめとテスト
 *授業計画は学習進捗状況によって変更することがある。