Web Syllabus(講義概要)

2019年度

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総合機械工学1(Synthetic Mechanical Engineering 1) 田沼 唯士
3年 前期 専門科目選択 2単位
【機械・前期】 19-1-0207-2785

1.
授業の概要(ねらい)・ディプロマポリシーとの関連

機械工学における最新の成果と課題、機械製品の設計の方法、設計プロジェクトの管理運営に必要な方法等の講義と各機械製品の実際の設計で設計者が遭遇する典型的な設計問題を解く演習を行います。問題解決の指針と必要なデータは教科書として指定する「機械実用便覧」の関連する章を事前に学習して、引用することで、解決法の根拠を明確にして頂きます。更に電卓で計算して実際に解答を求めます。また、実際の設計の現場を想定して、製品計画、研究開発、製造、販売、運転、メインテナンスの各プロセスで必要になる設計プロジェクト管理と運営に関して学習して演習を行います。この講義において、機械工学分野の技術者・設計者として必要となる、課題を発見・分析する能力、問題解決能力、設計プロジェクトの管理運営に関する知識、更に、設計チーム運営等に必要な技術コミュニケーション能力を習得します。この授業では帝京大学のディプロマポリシーDP2、DP3に記載された知識、技能、能力、態度を修得します。

2.
授業の到達目標

機械工学を応用した製品の研究開発、設計、製造、運転、保守、改良保全等において必要となる力学系科目を中心として、機械工学の各科目を総合的に活用して、皆さんが機械系エンジニアとして将来遭遇するであろう技術課題に対応できる機械工学の応用力を身に付けます。同時に、ものづくりの現場で機械工学を専門とする技術者・設計者が設計プロジェクトを推進するために必要な知識と、これからのものづくりで必要とされる総合的な設計力の基礎を身に付けます。

3.
成績評価の方法および基準・フィードバック方法

定期試験50%、講義中の演習50%の比率で成績を評価します。採点した演習を返却して、解説を行います。

4.
教科書・参考書

教科書:日本機械学会発行 「機械実用便覧 改定第7判」(\4,725, 機械学会会員価格\3,800)

5.
準備学修の内容・必要な時間

1.予習と持ち込み品について
演習で必要になる技術分野の教科書の章を各回の授業内容の欄に記載しました。各回の講義前に、該当する章を大まかに予習して下さい。予習には約2時間以上の学習時間が必要です。演習と定期試験には教科書と電卓および各自の自筆のノートの持ち込みを可とします。
2.復習について
演習の後で解説を行います。正解できなかった部分については、必ず復習して理解し、再度問題を解いて正解できるようにしておいて下さい。復習には約1時間以上の学習時間が必要です。

6.
その他履修上の注意事項

7.
授業内容

【第1回】
工学と機械工学の目的・設計の役割
【第2回】
機械工学設計に必須な数学と力学及び単位(教科書第1章、第2章、付録 計量単位と物理定数)
演習1 数学、力学と単位に関する基礎的演習
【第3回】
材料力学の要点(第3章、第4章)
演習2 蒸気タービン設計問題
蒸気タービン設計における材料力学に関連する具体的な設計問題の演習を行います。学生は、教科書「機械実用便覧」の数式やデータなどを参考にして問題を定式化して計算式を導き、電卓で計算して解答を求めます。演習後に問題の定式化や計算方法について解説をします。
【第4回】
流体力学の要点(第8章、第3章)
演習3 水車設計問題
水車設計やこれ以降の機械の設計問題についても、第3回と同様の方法で進めます。流体力学と材料力学の複合問題の演習です。
【第5回】
機械力学の要点(第2章、第3章)
演習4 発電機設計問題
機械力学と材料力学の複合問題です。
【第6回】
設計工学の方法(第5章、第13章)
解説
【第7回】
設計工学の方法(第5章、第13章)
演習5 設計工学の方法
【第8回】
熱力学及び熱機関の要点(第9章)
演習6 乗用車原動機及び航空エンジン設計問題
【第9回】
自動車車体及び航空機機体設計に必要な機械工学の要点(第2章、第8章)
演習7 空力抵抗に関連する設計問題
【第10回】
設計プロジェクトの管理運営(第5章、第13章)
解説
【第11回】
設計プロジェクトの管理運営(第5章、第13章)
演習8 設計プロジェクトの管理運営
【第12回】
大型機械の設計に必要な相似則と模型試験の要点(第8章、第3章、第2章)
演習9 船舶設計問題
【第13回】
家庭電器製品設計に必要な機械工学の要点(第8章)
演習10 家庭用掃除機設計問題
【第14回】
演習結果の評価と解説
機械工学設計論
【第15回】
試験、まとめ