Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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応用統計学特講 大林 千一
選択  2単位
【経営学専攻】 17-1-1110-0672-04

1. 授業の概要(ねらい)

 研究や実務で集めたデータを基に、データの全体的な特徴をまとめたり、データを生み出しているモデルを想定して、推定、仮説の検定、回帰分析、分散分析などの統計的な推測をしたりすることは、様々な分野で広く行われている。この授業は、これらの方法の考え方を説明するとともに、例となるデータを取り上げて各種の方法を実際に適用してみながら、統計解析についての理解を深めることを主な目的としている。統計解析を実際に行う場合、計算量がかなり多くなることが普通であるため、統計解析用ソフトウェアの利用が不可欠である。統計解析用ソフトウェアには様々なものがあり、表計算ソフトウェアのExcelにも一定の機能は備わっているが、この授業では、現在広く利用されている、極めて高機能なフリーソフトウェアであるRを用いることとし、Rの基本的な利用法も併せて説明していく。

2.
授業の到達目標

 ・推定や仮説検定の考え方を理解するとともに、Rを用いて実際にそれらの手法を適用できる
 ・回帰分析、分散分析などの考え方を理解するとともに、Rを用いて実際にそれらを適用できる

3.
成績評価の方法および基準

 3~4回程度提出を求める課題に基づき評価する。

4.
教科書・参考書

 プリントを配付する。参考書としては、以下を挙げておく。
 ・岩田暁一『経済分析のための統計的方法(第2版)』(東洋経済新報社)
 ・伏見正則・逆瀬川浩孝『Rで学ぶ統計解析』(朝倉書店)
 ・舟尾暢男『The R Tips 第3版』(オーム社)

5.
準備学修の内容

 指定された資料などをあらかじめ読んで、授業に臨むこと。指示された演習問題に確実に取り組むこと。

6.
その他履修上の注意事項

 統計学の入門的知識を有していることが望ましいが、授業の中でもそれらについて簡単に解説する。自宅での学習、課題提出などのため、個人で用いることのできるパソコンが必要である。自分のパソコンにRをインストールする必要があるが、インストールの方法などは授業で説明する。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 授業の内容・計画、統計解析とはどのようなものか、Rの概要とインストール方法
【第2回】
 Rの基本的な使い方(1) データの扱い方、基本的な演算、基本的な関数など
【第3回】
 Rの基本的な使い方(2) グラフィックス、入出力など
【第4回】
 データの整理・記述統計(1) 1変数の場合
【第5回】
 データの整理・記述統計(2) 複数の変数の場合
【第6回】
 確率変数と確率分布、代表的な確率分布、乱数とシミュレーション
【第7回】
 統計量とその分布
【第8回】
 推定と仮説検定の方法(1) 点推定、区間推定
【第9回】
 推定と仮説検定の方法(2) 1標本の仮説検定
【第10回】
 推定と仮説検定の方法(3) 2標本の仮説検定
【第11回】
 回帰分析の考え方と諸仮定、単回帰分析
【第12回】
 重回帰分析
【第13回】
 回帰分析における考慮事項 多重共線性、不均一分散、系列相関など
【第14回】
 分散分析について
【第15回】
 より一般的な回帰モデルについて、まとめ