1. |
授業の概要(ねらい) |
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「開発経済学」は発展途上国の貧困問題を考察することから、狭い意味での「経済学」だけでなく、広く、政治学、社会学、歴史学などの学問領域と深く関わります。つまり、人間・社会を考察することが大切となります。その意味で、取り上げる課題、問題への接近方法も多様となってきます。本演習は受講者の研究関心に対応しながら、取り上げるテキスト・参考文献、演習の進め方を策定していきます。「4.教科書・参考書」に示す参考文献はあくまでも仮の提案です。また、「7.各回の授業内容」も例示と考えてください。第1・2回目のガイダンスのなかで、演習の進め方を相談し、演習参加者の論文作成に十分役立つ演習となることを目指していきます。
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2. |
授業の到達目標 |
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開発経済学、及び、経済学一般の基本的な事柄を理解する。自分の研究関心に即して、本演習に参加するなかで資料調査、報告、議論の能力を高め、論文を作成していく。
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3. |
成績評価の方法および基準 |
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詳細は履修状況をみて決めますが、演習への出席・研究報告・議論への参加(50パーセント)、論文・レポート(50パーセント)という基準で考えています。
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4. |
教科書・参考書 |
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参考文献は演習参加者と相談のうえ選定しますが、次のような書物がその候補の一端となりうるでしょう。 ・アマルティア・セン著 大石りら訳『貧困の克服 -アジア発展の鍵は何か』(集英社新書、2002年) ・アマルティア・セン著 東郷えりか訳『人間の安全保障』(集英社新書、2006年) ・山形辰史編『やさしい開発経済学』(アジア経済研究所、1998年)-ジェトロ・アジア経済研究所のホームページからダウンロードできます。 ・渡辺利夫『開発経済学入門 [第3版]』(東洋経済新報社)
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5. |
準備学修の内容 |
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予習として毎回指定したテキスト・参考文献をよく読んでおくことが必要です。また、新聞・雑誌から本演習に関連する記事を切り抜き、その内容をまとめ、自分で解説する短文をまとめることにより、演習での議論の材料を提供する準備が必要となります。とりわけ、論文作成に向けた研究報告の準備が必要となります。
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6. |
その他履修上の注意事項 |
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経済開発論について、なるべく広い視野から検討していくつもりです。開発途上国の抱える問題について、多様な興味関心を寄せ、修士論文をまとめる予定の院生の参加を期待します。また、経済学を広い視野からとらえる研究を目指す院生の参加も歓迎します。
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7. |
各回の授業内容 |
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【第1回】 | ガイダンス-本演習の内容・その進め方についての提案 | 【第2回】 | 演習担当者と演習参加者による、演習の内容・進め方についての相談 | 【第3回】 | 私(江夏)の研究からみた開発経済学① | 【第4回】 | 私(江夏)の研究からみた開発経済学② | 【第5回】 | 開発経済学の基本問題-アマルティア・センの研究① | 【第6回】 | 開発経済学の基本問題-アマルティア・センの研究② | 【第7回】 | 選定した参考文献の講読と議論① | 【第8回】 | 選定した参考文献の講読と議論② | 【第9回】 | 選定した参考文献の講読と議論③ | 【第10回】 | 演習参加者の研究中間報告 | 【第11回】 | 選定した参考文献の講読と議論④ | 【第12回】 | 選定した参考文献の講読と議論⑤ | 【第13回】 | 選定した参考文献の講読と議論⑥ | 【第14回】 | 演習参加者の論文・レポート執筆報告 | 【第15回】 | まとめ |
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