Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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東洋思想 II 原田 二郎
選択  2単位
【日本文化】 17-1-1310-0435-12

1. 授業の概要(ねらい)

 「仏教文学研究 観音・地蔵を中心に」。
 仏教の思想と歴史を学ぶ。
 といっても漠然としてしまうので、広く親しまれている観音と地蔵というキャラクターについての文献を読んだり、また図像を鑑賞することを通じて、仏教的な発想とはどんなものか、中国・日本文化への影響・浸透をどうか、などを考える。
 後期は主に地蔵について紹介する。

2.
授業の到達目標

 ・仏教的な発想や用語、またその歴史を学ぶ。
 ・人間にとって宗教とは何なのか、を考える。

3.
成績評価の方法および基準

 学期末の試験、7割。
 随時の小テスト(進度を確認するのが真目的)、3割。

4.
教科書・参考書

 テキスト:プリントに作って配布する。
 参  考:『岩波仏教辞典第2版』2002年
      源信『往生要集 上』『往生要集 下』岩波文庫ほか
      井上 靖『星と祭 上』『星と祭 下』角川文庫
      宮沢 賢治『ひかりの素足』新潮文庫注文の多い料理店収載ほか

5.
準備学修の内容

 前回の内容をノートなどでよく復習し、自分のものにして次の授業に臨むこと。

6.
その他履修上の注意事項

 受け身的な姿勢でなく、積極的な学習態度を期待する。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 仏教・大乗仏教(復習)
【第2回】
 「観音」という名称~原語と翻訳について
【第3回】
 観音像の形~「六観音」
【第4回】
 観音信仰の現場(2)琵琶湖北の「観音の里」と井上靖『星と祭』
【第5回】
 『西遊記』と観音~中国の観音像
【第6回】
 観音の国土と「補陀落渡海」
【第7回】
 地蔵菩薩概説~地獄の救済者、末法思想について
【第8回】
 地獄について(1)中国説話文学に見える冥府の世界
【第9回】
 中国の地獄観~『冥京図像』(1) 中国冥府の特色
【第10回】
 中国の地獄観~『冥京図像』(2) 講読
【第11回】
 地獄について(2)源信『往生要集』について
【第12回】
 日本の地蔵説話(1)~『今昔物語』巻17前半から 講読
【第13回】
 日本の地蔵説話(1)~『今昔物語』巻17後半から 講読
【第14回】
 『賽の河原地蔵和讃』と宮澤 賢治『ひかりの素足』
【第15回】
 まとめ~救済者ということ