Web Syllabus(講義概要)

平成29年度

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統計学特講 池 周一郎
選択  2単位
【経営学専攻】 17-1-1350-0028-13

1. 授業の概要(ねらい)

 統計学は英語に並ぶ国際共通語で、社会の様々な問題について主張をするときに欠くことのできない言葉です。この言葉について基礎的な知識を学ぶことは、社会科学の基礎です。
 さて、国勢調査を例外とすれば、さまざまな社会現象の全てを調査し尽くし、数え尽くすことは事実上不可能です。税務調査も標本調査であるとか?統計学は、数え尽くすことが困難な全体を、その部分である標本を調べて推測する方法です。
 「少ないデータからどのように正確に全体を推測するか」という社会調査の精度の問題を自覚的に意識し、区間推定や必要なサンプル数がどのように決められているかを解説します。統計的検定を論理的に理解し、論理的な思考を養うとともに、誤った判断に対して注意深くなることを目標とします。また、経済分析に多用される重回帰分析の基本的な考え方と応用例を解説します。2単位の授業で数理的な理論と計算方法を完全に理解することは難しいので、統計学はどのようなもので、どのように応用されているのかを理解してもらうことを目標とします。

2.
授業の到達目標

 統計学の基礎から学んで、重回帰分析などの統計分析結果を評価できるようになることをめざします。

3.
成績評価の方法および基準

 宿題・課題の達成度20%、レポートの得点40%、平常点40%として評価します。

4.
教科書・参考書

 テキスト:『初等統計学(第4版)』P.G.ホーエル(培風館)

5.
準備学修の内容

 授業終了後に宿題が出るので逐次処理してもらう。あと重回帰分析のレポートをなるべくそれぞれの専門に即して実践してもらう予定である。

6.
その他履修上の注意事項

 PCを使って計算しながら統計の初歩を学びます。デスクトップPCの使える教室を使用するつもりですが、履修者の人数や諸事情によってはノートPCを使用する場合もあります。統計学を楽しみながら理解したいと考えています。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 統計学とは何か(母集団と標本)
【第2回】
 標本データの整理と記述等計量
【第3回】
 主要な確率分布─正規分布
【第4回】
 正規分布と標準得点─標準偏差の意味─
【第5回】
 標本抽出法─ランダム・サンプリング─
【第6回】
 平均値の分布─中心極限定理─
【第7回】
 推定(区間推定)とサンプル数
【第8回】
 スチューデントのt 分布
【第9回】
 平均値の検定
【第10回】
 平均値の差の検定(割合の検定)
【第11回】
 t 検定
【第12回】
 相関関係
【第13回】
 回帰の考え方
【第14回】
 重回帰分析のモデル
【第15回】
 重回帰分析の応用例