1. |
授業の概要(ねらい) |
|
行動毒性学と呼ばれる学問領域について学びます。われわれは、治療目的の薬物のみならず、意識するしないに関わりなく、行住坐臥、大気や飲食物を介して化学物質に曝されています。これらの化学物質が生体に様々な悪影響を与えることはよく知られており、例えば環境化学物質による有害事例としてはメチル水銀による水俣病が有名であり、また最近ではダイオキシンなど内分泌撹乱物質(いわゆる環境ホルモン)の害が大きな問題となっています。嗜好品や医薬品を含めたこれら化学物質が生体に及ぼす毒作用のうち、脳機能についての観察・検索法は心理学が提供してきました。ここではそれらの方法や、様々な物質の毒作用について学び、毒とは何かを考えます。
|
2. |
授業の到達目標 |
|
われわれはどのような化学物質に曝されているのか、また、それらの機能的毒作用を探る方法を学ぶことを通じ、毒とは何かを含め、相対的なものの見方を学ぶ。
|
3. |
成績評価の方法および基準 |
|
課題発表・課題レポート(60%)、受講態度・質疑内容(10%)および最終レポート(30%)で評価します。正当な理由なく6回以上休んだ者には単位を与えません。
|
4. |
教科書・参考書 |
|
適宜配布
|
5. |
準備学修の内容 |
|
身の回りにある「毒物」について、新聞記事に注意するなどの癖をつけてください。福島原発の事故後、放射能の「安全閾値」が引き上げられていったのは記憶に新しいと思います。こういったことの背景や、どのレベルをもって「毒」とするかなどについて考えておいてください。
|
6. |
その他履修上の注意事項 |
|
発表者は事前にテキストを精読し、不明な用語を調べ、関連文献をあたるなど十分な準備をしてください。発表ではテキストの内容をかいつまんで紹介するとともに、用語の解説や自分の考えを述べて皆の理解をうながし、質問を受けるとともに議論を誘導してください。議論は発表者のみでは成立しません。発表者以外の履修者も、論点を準備するなど積極的な参加を期待します。
|
7. |
各回の授業内容 |
|
【第1回】 | イントロダクション(ガイダンス、発表割り当て) | 【第2回】 | 行動毒性学について-「毒」とは何か(講義・討論) | 【第3回】 | 文献の抄読・討論 | 【第4回】 | 文献の抄読・討論 | 【第5回】 | 文献の抄読・討論 | 【第6回】 | 文献の抄読・討論 | 【第7回】 | 文献の抄読・討論 | 【第8回】 | 文献の抄読・討論 | 【第9回】 | 文献の抄読・討論 | 【第10回】 | 文献の抄読・討論 | 【第11回】 | 文献の抄読・討論 | 【第12回】 | 文献の抄読・討論 | 【第13回】 | 文献の抄読・討論 | 【第14回】 | 文献の抄読・討論 | 【第15回】 | 文献の抄読・討論、全体のまとめ |
|