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授業の概要(ねらい) |
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臨床アセスメント法とは、クライアントを理解するために情報を得るために行う検査や面接全般を指す用語である。臨床心理学分野では、臨床アセスメント法を用いてクライアントの主観的な訴えや心理状態を定量化するだけでなく、人間理解を促すためにも用いられる。本講義では臨床アセスメント法の中でも、質問紙法、観察法、投影法、面接法について概説、演習を行う。
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2. |
授業の到達目標 |
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1)臨床アセスメント法について基本的な知識を理解する。 2)質問紙法、面接法、投影法、知能検査、観察法について理解する。 3)不安・うつのアセスメントを実施することができる。 4)検査レポートを作成し、検査対象者にフィードバックすることができる。
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3. |
成績評価の方法および基準 |
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平常点45%(出席率、授業参加態度、レポート)、期末試験55%
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4. |
教科書・参考書 |
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・村上宣寛、村上千恵子(2008)『改訂臨床心理アセスメントハンドブック』北大路書房 ・山内俊雄、鹿島晴雄(2015)『精神・心理機能評価ハンドブック』中山書店
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5. |
準備学修の内容 |
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この講義では、心理統計学や発達心理学、パーソナリティ心理学、精神医学に関する知識が不可欠であるため、シラバスに従って事前に示された臨床アセスメント法とその関連要因について調べ、参加すること。
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6. |
その他履修上の注意事項 |
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講義の他に、演習作業、グループ作業がある。ロールプレイでは,携帯電話やスマートフォンをはじめとした録画機能を持つデジタル機器を使用して、自分及び他者の行動を録画し、それを観察する。本講義では実際の心理検査を扱うため、本講義で得られた他者の心理検査の結果は口外しないこと。
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7. |
各回の授業内容 |
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【第1回】 | 臨床アセスメント法Ⅰのふりかえりとガイダンス | 【第2回】 | 臨床アセスメント:妥当性と信頼性、患者報告式アウトカムの作成ガイドライン(COSMIN) | 【第3回】 | 不安・うつ・不眠のアセスメント:質問紙法(STAI・BDI・LSAS・AIS・ISI) | 【第4回】 | 不安・うつのアセスメント:構造化面接(HAM-A、HAM-D) 検査者役、患者役、観察者を決め、ロールプレイを実施する。 | 【第5回】 | パーソナリティのアセスメント:質問紙を用いた性格検査 | 【第6回】 | パーソナリティ障害のアセスメント:構造化面接(SCID-II) 検査者役、患者役、観察者を決め、ロールプレイを実施する。 | 【第7回】 | 行動のアセスメント:観察法 | 【第8回】 | 行動のアセスメント:コーディング(Motivational Interviewing Treatment Integrity:MITI) | 【第9回】 | 行動のアセスメント:MITIを用いてセラピストの行動を観察してみよう。 検査者役、患者役、観察者を決め、ロールプレイを実施する。 | 【第10回】 | 知能検査その1 | 【第11回】 | 知能検査その2 | 【第12回】 | 投影法その1 | 【第13回】 | 投影法その2 | 【第14回】 | 検査結果のまとめ方と対象者へのフィードバック、テスト・バッテリー | 【第15回】 | 試験 |
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