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授業の概要(ねらい) |
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本講義においては、英語圏の思考法の根幹をなす『聖書』をひとつの参照軸としながら、英語圏の宗教性、英語圏の思考パターン、英語圏と日本の宗教性の差異、英語圏内部の多様な宗教性などについて学ぶ。 「宗教」はその定義自体がきわめてあいまいで多岐にわたるものである。既成宗教にとらわれず、「宗教的なるもの」といえる領域を多岐にわたり学ぶことで、自己も含めて俯瞰的に眺める視点を身につけ、本質を見極める力を養うことが、本講義の目標である。「宗教離れ」しているとされる現代においても、かつて宗教が果たしていた役割を別のものが担い続けていることを知ることで、表面的な言葉や現象にとらわれることのない深い人間理解を目指す。
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2. |
授業の到達目標 |
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・『聖書』を知り、『聖書』をベースとした思考を知ることで、英語圏の発想を根本から理解する。 ・日本の宗教性を知ることで、日本と英語圏の差異を理解し、精神性や発想の違いを踏まえた正確なコミュニケーションができるようになる。 ・英語圏に存在する『聖書』ベースではない多様な宗教性のありかたを知り、英語圏といってもけして一様でないことを知る。 ・英語文献をみずから探索・読解する。 ・自文化をも含めた諸文化を俯瞰する目線をもつ。 ・客観的な目をもつと同時に、みずから体感し内側から理解する態度を身につける。
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3. |
成績評価の方法および基準 |
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授業への参加度30% 課題・発表70%
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4. |
教科書・参考書 |
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The Holy Bibile
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準備学修の内容 |
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自分の関心に従い、研究テーマを発見、研究を進める。
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6. |
その他履修上の注意事項 |
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ネットなどに頼らず自分で調べ、考えることが必須。
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7. |
各回の授業内容 |
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【第1回】 | 以下はあくまで目安。また毎回いずれのテーマにおいても、日本やハワイの宗教観との差異を参照しながら進める。 イントロダクション | 【第2回】 | 聖書1 捕囚後のイスラエルと新たなる神の国 | 【第3回】 | 聖書2 福音書の成立プロセス | 【第4回】 | 聖書3 福音書1 処女降誕 | 【第5回】 | 聖書4 福音書2 洗礼 イニシエーション | 【第6回】 | 聖書5 福音書3 イエスによる神の国 | 【第7回】 | 聖書6 福音書4 たとえ話の意義 | 【第8回】 | 聖書7 福音書5 たとえ話へのイエスの参与 | 【第9回】 | 聖書8 福音書6 福音書における救済の構造 | 【第10回】 | 聖書9 福音書7 エルサレム入城から磔刑まで | 【第11回】 | 聖書10 福音書8・使徒言行録1 復活の意義 | 【第12回】 | 聖書11 使徒言行録2 思想の継承と変容 | 【第13回】 | 聖書12 使徒言行録3・手紙 パウロの思想 | 【第14回】 | 研究発表とディスカッション | 【第15回】 | まとめ |
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